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ジーンブラスターとは?辻陽太の必殺技を図解
— 必殺技解説 —

ジーンブラスターとは?辻陽太の必殺技を図解

USSIBLOG

※本記事はプロモーションを含みます

「辻選手が低く沈んだあと、何が起きてるのか毎回わからない」 「ジーンブラスターとファイヤーブラスター、どっちがどっち?」

こんにちは、営業部長のウッシです。この2つ、実は試合を観ながら見分けるのが相当むずかしい技です。理由は単純で、入口が完全に同じだから

📌 ジーンブラスターとは?(結論から先に)
新日本プロレスの辻陽太選手が2023年の凱旋帰国から使い続けている、スピアー系の突進技です。ふつうのスピアーが立った姿勢から突っ込むのに対し、ジーン・ブラスターは片手をマットに付けた「3点スタート」から低い軌道で相手に飛びかかり、落差をつけてマットへ叩きつけるのが特徴(Wikipediaが棚橋弘至さんの観戦入門書『ようこそ、プロレスの世界へ』160ページを出典として記載)。この低さの正体は、日本体育大学アメリカンフットボール部でクォーターバックを務めた経歴そのものです。プロレスのデータサイト「ユルタメ」の集計(2026年8月16日更新)では通算83回のフィニッシュを記録した、辻選手の最多決め技。2位の逆エビ固め30回を大きく引き離しています。

⚠️ 【重要・免責】本記事はプロレス観戦をより深く楽しむための「技術構造の解説」です。突進技・投げ技は、専門的な訓練を積んだプロレスラーだけが行える危険なものです。一般の方が実際に他人にかけると、頭部・頸部・胸部に重大な損傷を与えます。絶対に真似しないでください

⏱ 30秒で片づく|ジーンブラスターの疑問8つに即答

長く読む前に、検索してきた人が知りたいところだけ先に潰します。

疑問答え
何の技?スピアー系の突進技。3点スタートから低く飛び込み、落差をつけて叩きつける
誰の技?辻陽太選手(新日本プロレス/Unbound Co.)。1993年9月8日生まれ・神奈川県横浜市出身・182cm/103kg
いつから?2023年6月4日の凱旋試合(対SANADA選手)以降のフィニッシャー
なぜあんなに低い?日本体育大学アメフト部でクォーターバックだったから。アメフトの3点スタートがそのまま入り
名前の由来は?新日本公式のニックネーム/入場テーマ曲と同じ「GENE BLAST」。ただし技名の由来説明は公表されていません
どれくらい決まる?データサイト・ユルタメ集計で通算83回のフィニッシュ(2026年8月16日時点)。2位の逆エビ固め30回を大きく上回る
ファイヤーブラスターとの違いは?入りは同じ。ぶつかった瞬間に体を捻って相手を回転させるのがファイヤーブラスター
次に観られるのは?9月27日・神戸のIWGPヘビー級選手権(対後藤洋央紀選手)。勝者が10月12日・両国で大岩陵平選手と対戦
★★★★★ 突進技(スピアー系)
ジーン・ブラスター
アメフトが撃つ、いちばん低い一撃
👁 かけ方
距離を取り、片膝を落として片手をマットに付けた「3点スタート」で構える。合図とともに頭の高さを上げないまま一直線に加速し、相手の胴めがけて低い軌道で飛び込む。通常のスピアーが立位から突っ込むのに対し、この技は入りが低いぶん落差をつけてマットへ叩きつける形になる。近距離から助走なしで撃つ「ショートレンジ」、しっかり距離を取って撃つ「正調」の2種類が試合中に使い分けられる。
⚔️ STATUS※プロレス30年・ウッシの独断評価
💥 破壊力 9
🔒 拘束力 1
🎯 決定力 10
🎓 習得難度 7
⚠️ 危険度 8
🎭 魅せ度 9
🥋 元祖・使い手
辻陽太選手(新日本プロレス)の固有技。2023年6月4日の凱旋試合で世に出て、以降フィニッシャーとして定着した。日刊スポーツは当時の凱旋試合を「インパクト抜群のスピアー」と報じている。新日本プロレス公式チャンネルの「技図鑑」シリーズでもジーンブラスター/辻陽太として1本立てで紹介されている。
📜 ひとくちメモ
決定力を10にした根拠は感覚ではない。ユルタメの集計でフィニッシュ83回。2位の逆エビ固め30回、3位のカーブストンプ9回と比べると、この選手の勝ち星はほぼこの技1本で積み上がっている。技のバリエーションが多い選手なのに、決着だけは一極集中という珍しいタイプだ。

📌 この記事でわかること

  • ジーンブラスターの構造と、他のスピアーと決定的に違う「低さ」の正体
  • 名前の「ジーン」がどこから来ているのか──わかっていることと、公表されていないこと
  • 数字で見る決定力(フィニッシュ83回という異常な偏り)
  • ファイヤーブラスターとの違いと、試合中の使い分け(ショートレンジ/正調/着地同時)
  • 報道で確認できる攻略法──なぜトップ選手はみんな辻選手の腕を攻めるのか
  • 9月27日・神戸から10月12日・両国へ続く、この技の”次の実戦”

🏈 ジーンブラスターの正体|アメフトの3点スタートから撃つスピアー

リングのキャンバスに片手を付き、アメフトの3点スタートのように前傾するグローブの拳——低い軌道で飛び出すジーンブラスターの構えのイメージ

まず構造から。ジーン・ブラスターはスピアーの一種です。スピアーは相手の胴体に肩から突っ込んでなぎ倒す突進技で、プロレスの中では比較的シンプルな部類に入ります。

では辻選手のそれは何が違うのか。入りの姿勢です。

項目内容
分類突進技(スピアー系)
使い手辻陽太選手(新日本プロレス/Unbound Co.)
定着2023年6月4日の凱旋試合以降のフィニッシャー
構え片手をマットに付けた3点スタート(アメフトのスリーポイント・スタンス)
軌道頭の高さを上げない低い一直線
落とし方落差をつけてマットへ叩きつける
呼称公式表記は「ジーン・ブラスター」。媒体により「ジーンブラスター」表記も

Wikipediaは、棚橋弘至さんの観戦入門書『ようこそ、プロレスの世界へ』(KADOKAWA・2025年)の160ページ、第3章「選手目線で解説!プロレス技の奥義」を出典として、「通常のスピアーと比較して、アメフト経験者の辻は片手をマットに付けた3点スタートから低い軌道で相手に飛びかかり、落差をつけてマットに叩きつける特徴をもつ」と記載しています。

この「3点スタート」というのが全部です。辻選手は日本体育大学アメリカンフットボール部でクォーターバックを務めていました。学生時代はテコンドー・アメフト・野球を経験しています。

そして、この人がプロレスラーになった経緯自体が変わっています。一度就職したあと、自由が丘駅で棚橋弘至さんに声をかけて一緒に写真を撮り、その立ち話でアメフト経験を伝えたところ「良い体つき、プロレスラーになったら」とスカウトされたのが入口でした(Wikipediaが棚橋さんのオフィシャルブログを出典として記載しているエピソードです)。

つまり、アメフトの体がスカウトの理由になり、そのアメフトの構えが必殺技になった。技名の話をする前に、ここが一本の線でつながっているのが面白いところです。

🐄(ウッシ小声:営業で「前職の経験、今の仕事に何も活きてないな」と思う日があるんですが、この話を知ってから考えを改めました。活きてないんじゃなくて、まだ技になってないだけかもしれない)

ジーン・ブラスターの構造 模式図(横から見た流れ) 片手をマットに付けた3点スタートから低い軌道で突進し、相手の胴を捉えて落差をつけてマットへ叩きつける流れと、通常のスピアーとの高さの違いを示した抽象図。 ジーン・ブラスター|低さがすべて ① 3点スタート(アメフトの構え) 片手をマットへ ② 頭を上げず、低い一直線で加速 (通常のスピアー=立位から突進) ③ 胴を刈り、上体が浮く ④ 落差をつけてマットへ 分岐:ぶつかった瞬間に体を捻ると    → ファイヤーブラスターになる 要点:低く入るほど相手の重心を奪える。落差は「高さ」ではなく「低さ」から作る ※模式図(実姿勢を大幅に簡略化) 絶対に真似しないでください

「ジーン」はどこから来たのか──わかっていること/いないこと

技名の由来は、ここで正直に線を引きます。

わかっていることは2つ。新日本プロレスの公式プロフィール上、辻選手のニックネームが「GENE BLAST」であること。そして入場テーマ曲も同じ「GENE BLAST」(作曲:Yonosuke kitamura)で、2023年5月3日から2026年6月7日まで使われていたことです。技名はこの言葉と同じものです。

公表されていないことは、その「GENE」に何を込めたのかという本人の説明です。人名や親族の名前に由来するといった情報は、2026年8月時点の公開情報では確認できません。英単語としてのGeneは「遺伝子」を指しますが、それを技名の由来として本人・団体が説明した一次情報は見つかりませんでした。だから本記事では、「ニックネームおよび入場テーマ曲と同じ言葉である」という事実だけを書いて止めておきます。

📝 参考:辻選手の技には、由来がはっきり語られているものもあります。打撃技マーロウ・クラッシュは、本人の好物であるマーロウのプリンにスプーンを入れる様子から着想を得たもの。2026年6月に完成したファイヤーブラスターは、May J.さんの新入場曲「Wildfire」を聴いている時に思いついたと本人が明かしています。由来が語られている技と、語られていない技がある──それだけの話です。

📊 数字で見る決定力|勝ち星が、この技1本に集中している

技の凄みは、決まった回数でいちばん正確に出ます。

プロレスの試合データサイト「ユルタメ」が、辻選手の全697戦を集計しています(データ更新日2026年8月16日)。そこに出ている決め技ランキングが、この技の異常さを一発で説明してくれます。

順位フィニッシュ技勝利数
1ジーンブラスター83回
2逆エビ固め30回
3カーブストンプ9回
4スピア5回
5マーロウクラッシュ4回

2位の2.7倍以上。しかも辻選手は、182cm・103kgの体でムーンサルトプレスまで跳び、逆エビ固めで極め、雪崩式スパニッシュフライまで持っている多彩なタイプです。それだけ手数があるのに、決着だけは一極集中している

💡 ここが分かると観戦が変わる
辻選手の試合は、「ジーンブラスターが撃てる状況を作れるかどうか」の攻防として観ると一気に読めます。相手が距離を潰しにくるのも、辻選手が相手の腹や腰を執拗に削るのも、全部この一撃の前提条件を整える作業です。技そのものより、技が出るまでの数分間のほうが情報量が多いタイプの必殺技です。

🐄(ウッシ小声:決め技が偏っている選手って、実は営業の「勝ちパターン持ち」と同じなんですよね。手数はあるのに、最後は必ず同じ形で決める。そこがブレない人は強い)

🔥 なぜ今この技なのか|9.27神戸から10.12両国へ

2026年8月時点で、辻陽太選手はIWGPヘビー級王者です。つまりジーンブラスターは、いま新日本プロレスの最高峰のベルトを守っている技ということになります。

そして、この夏から秋にかけての日程が濃い。

日付出来事
7月11日(米シカゴ)G1 CLIMAX 36開幕メインでKONOSUKE TAKESHITA選手に勝利(決め手はファイヤーブラスター
7月18日(札幌)G1公式戦で後藤洋央紀選手に敗れる
8月1日(広島)大岩陵平選手のビッグロック地獄を振り切って勝利
8月9日グレート-O-カーン選手を正調ジーンブラスター2連発で撃破
8月15日(両国)G1準決勝で上村優也選手に敗れ、優勝はならず
8月16日(両国)後藤洋央紀選手が挑戦表明→辻選手が受諾
9月27日(神戸)IWGPヘビー級選手権 V1戦|辻陽太選手 vs 後藤洋央紀選手
10月12日(両国)その勝者に、G1覇者・大岩陵平選手が挑戦

東スポWEBは「9・27神戸でIWGP王者の辻陽太が後藤洋央紀とV1戦 勝者が10・12両国で大岩陵平と激突」と報じています。

なお9.27神戸はメインのIWGP戦以外にもタイトルマッチが並ぶ大型興行になっています。発表済みのカードとして、ゲイブ・キッド選手 vs ドリラ・モロニー選手(IWGP GLOBALヘビー級選手権)KONOSUKE TAKESHITA選手 vs シュン・スカイウォーカー選手(NJPW WORLD認定TV王座戦)ジェフ・コブ選手 vs カラム・ニューマン選手が決定しています(2026年8月下旬時点の発表分。最終カードは公式サイトでご確認ください)。

この並びが良くできているのは、9月27日の相手が、G1で辻選手から白星を挙げている後藤洋央紀選手だという点です。7月18日の札幌で辻選手を破ったあと、後藤選手は8月16日の両国のリング上でこう言いました。

「今回のG1で俺に負けたことをなかったことにしなかったな。今の新日本プロレス、お前がチャンピオンだ。新日本プロレスを一人で支えるのが重いなら、この俺が一人で背負ってやる。次の挑戦者はこの俺だ」(東スポWEB)

そして辻選手はこれを受諾。負けた相手に、ベルトを持ったまま返しにいくという構図です。

ちなみにこの2人、2024年3月20日のNEW JAPAN CUP決勝でも激突しており、この試合はプロレス大賞の年間最高試合賞を受賞しています。因縁の質が違う。後藤選手の歩みは【闘魂列伝⑳】後藤洋央紀にまとめました。

そして10月12日・両国で待っているのが、ヘッドロックだけでG1を制した大岩陵平選手です。8月1日の広島で、ヘッドロック地獄から辻選手を救い出したのがブラスター3連発(ショートレンジのジーン→着地同時のファイヤー→正調のファイヤー)でした。詳しくはビッグロックとは?大岩陵平のヘッドロック技を図解【闘魂列伝㉟】大岩陵平へどうぞ。

⚠️ 日程・カードは2026年8月18日時点の報道にもとづきます。大会名・会場・カードの最終的な確定情報は新日本プロレス公式サイトの発表をご確認ください。

🆚 ファイヤーブラスターとの違いと、試合中の使い分け

ひとつの光の軌道が衝突点で二手に分かれ、まっすぐ貫く赤い光と炎のように渦を巻く軌道に分岐する——入口が同じで出口が違うジーンとファイヤーの関係のイメージ

ここが本題です。2つの技は、入口が同じで出口だけ違います。

比較項目ジーン・ブラスターファイヤーブラスター
系統スピアー系の突進技ジーン・ブラスターの変型
入り方3点スタートからの低い突進同じ(3点スタートからの低い突進)
ぶつかった後勢いのまま押し倒し、落差をつけて叩きつける体を捻って相手を回転させる
相手の落ち方突進の勢いのまま倒される回転して背中からマットへ
使い始め2023年6月4日の凱旋試合以降2026年6月14日・大阪城ホール
役割本命の決め技/流れを断つカウンター最後の一撃(現在の最終兵器)

構造の話はここまでです。面白いのは、報道の試合レポートを並べると、辻選手がこの2つを明確に撃ち分けているのが見えるところ。

①「ショートレンジ」と「正調」がある

プロレスTODAYのレポートには、ジーンブラスターに2つの呼び分けが出てきます。ショートレンジのジーンブラスター正調ジーンブラスターです。

  • ショートレンジ=助走を取らず、近距離から撃つ形。カウンターや流れを断ち切る用途
  • 正調=距離を取ってフルに加速した本命の形。ここで試合が終わる

2026年8月9日のグレート-O-カーン選手戦がわかりやすい例でした。同レポートによれば、辻選手はオーカーン選手のカウンターを被弾しながらも即座に対応してショートレンジのジーンブラスターを決め、最後は渾身の正調ジーンブラスターを2連発して試合を終わらせています。

同じ技を、削り用と決め用で撃ち分けている。これがこの技を語るうえでいちばん大事な事実です。

② 追い込まれた時に出るのは、ジーンブラスターのほう

2026年8月12日のジェイク・リー選手戦。プロレスTODAYは「ジェイクが掟破りのカーブ・ストンプやチョークスラム、さらにはD4Cで王者を絶体絶命の淵まで追い詰める。しかし、辻はカウンターのジーンブラスターで窮地を脱す」と書いています。決着自体はファイヤーブラスターでした。

つまり役割分担はこうです。

🔀 撃ち分けの構図(報道から読み取れる範囲)
ジーン・ブラスター=ピンチをひっくり返すカウンター/削りの一撃/そして本命の決め技
ファイヤーブラスター=相手が耐えた先に用意された最後の一撃

③ 8月1日・広島では、3連続で形を変えて撃った

決定版がこの試合です。大岩陵平選手のヘッドロック地獄と腕攻めに苦しめられ、ジャーマン連発とTHE GRIPで絶体絶命まで追い込まれた辻選手。プロレスTODAYのレポートによれば、そこからショートレンジのジーンブラスター → 着地同時のファイヤーブラスター → 正調のファイヤーブラスターと畳みかけて勝ちきっています。

同じ入口から、3つの違う形が連続で出た。相手からすれば、低く沈む構えが見えた時点で3択を突きつけられていることになります。踏ん張れば回され、回転を警戒すれば正面から刈られる。

🐄(ウッシ小声:これ、商談で「はい/いいえ」じゃなく選択肢を3つ出してくる人と同じ怖さです。どれを選んでも、相手の土俵の上)

📺 動画で観る(公式)

構造は図解より映像が早いです。新日本プロレス公式チャンネルの「技図鑑」シリーズに、辻選手のジーンブラスターが1本立てで収録されています。

📺 【新日本プロレス 技図鑑】ジーンブラスター/辻陽太(新日本プロレス公式チャンネル)

低く沈む瞬間から着弾までの軌道を、まずここで目に焼き付けてください。この入りに”捻り”が乗ったものがファイヤーブラスターです。

試合まるごと観たい人には、NJPW WORLD公式チャンネルが公開している辻選手のシングル戦フルマッチもあります。

📺 FULL MATCH! ジェフ・コブ vs 辻陽太|NJPW WORLD認定TV選手権試合(NJPW WORLD公式チャンネル)

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新日本プロレスの大会中継はスカパー!のテレ朝チャンネル2が定番です。技は図解で覚えて、決まる瞬間はテレビの大画面で。料金とチャンネルの選び方はスカパーのプロレスはテレ朝ch2かサムライ|料金と選び方で整理しています。

🛡 ジーンブラスターの攻略|トップ選手が全員「腕」を攻める理由

赤いテーピングを巻かれたマネキンの前腕に、亀裂のような光が走る——トップ選手が一様に狙う「腕」というジーンブラスターの急所のイメージ

技記事らしく、攻略の話も書いておきます。ただし前置きを1つ。

📝 最初にお断り:ジーン・ブラスターの技術的な内部構造(当てる部位・抱え方・角度)について、本人や団体からの詳細な技術解説は2026年8月時点で公表されていません。ここでは試合レポートから確認できる”対戦相手の狙い”だけを扱い、構造の推測は書きません。

2026年のG1で、辻選手を苦しめた選手たちの狙いは驚くほど一致していました。

日付相手報道で確認できる攻め方
8月1日(広島)大岩陵平選手執拗なヘッドロックと、辻選手の負傷箇所である腕への集中攻撃で試合を支配(プロレスTODAY)
8月9日グレート-O-カーン選手前日に痛めた右腕を鉄柱やパイプ椅子で徹底的に破壊(プロレスTODAY)

つまり、です。

派手な打撃戦を避け、突進の起点になる上半身を先に壊す。大岩選手は加えてクラシカルなレスリング技術で王者のスタミナを削いだとレポートにあります。ジーンブラスターは加速と体重が乗って初めて成立する技ですから、スタミナを削がれると威力そのものが落ちる。理にかなっています。

そしてもう1つ、突進技の宿命としてカウンターを合わされるリスクがあります。低く飛び込むということは、頭から相手の懐へ入るということ。膝や打撃を置かれれば自分が壊れます。ボルチン・オレッグ選手はこのG1で辻選手から初勝利を挙げていますし、G1本戦でも辻選手は準決勝で上村優也選手に敗れて優勝を逃しました。83回決まっている技でも、負ける日はある。

💡 9月27日の見どころ
後藤洋央紀選手は7月18日の札幌ですでに辻選手を破っている選手です。あの日の攻略法を、ベルトが懸かった一戦でどう再現するのか。攻略法を持っている挑戦者というのは、王者にとっていちばん厄介な相手です。

⚠️ 再掲・免責:ここに書いたのは「試合で何が起きているか」を理解するための観察であって、掛け方や返し方の手順ではありません。突進技は一般の方が行えば頸椎損傷など重大事故に直結します。絶対に真似しないでください。

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本記事でジーン・ブラスターの構造説明の出典にした『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至さんのプロレス観戦入門』(KADOKAWA)は、第3章がまるごと「選手目線で解説!プロレス技の奥義」。技の見え方が変わる一冊です。辻選手本人のスタイルブック『YOTAISM』もあります。

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❓ ジーンブラスターに関するよくある質問

Q1. ジーンブラスターはどんな技ですか?

A. 辻陽太選手のスピアー系の突進技です。片手をマットに付けた「3点スタート」から低い軌道で相手に飛びかかり、落差をつけてマットに叩きつけます。日本体育大学アメフト部でクォーターバックを務めた経歴がそのまま技の形になっています。

Q2. 普通のスピアーと何が違いますか?

A. 入りの高さです。通常のスピアーは立った姿勢から突進しますが、ジーン・ブラスターはアメフトのスリーポイント・スタンス(3点スタート)から低く飛び込みます。低く入るぶん相手の重心を奪いやすく、落差をつけて叩きつける形になります。

Q3. 「ジーン」という名前の由来は?

A. 技名の由来についての公式な説明は、2026年8月時点で公表されていません。わかっているのは、新日本プロレスの公式プロフィール上の辻選手のニックネームが「GENE BLAST」であること、入場テーマ曲も同名の「GENE BLAST」(2023年5月3日〜2026年6月7日使用)だったことです。人名や親族に由来するといった情報は確認できませんでした。

Q4. ファイヤーブラスターとの違いは?

A. 入りは同じ、ぶつかった後が違います。ジーン・ブラスターは突進の勢いのまま倒す技。ファイヤーブラスターは衝突の瞬間に辻選手が体を捻り、相手を回転させて背中から落とす変型です(2026年6月14日・大阪城ホールで初披露)。相手は同じ構えから来る2つを見分けられません。

Q5. ジーンブラスターはもう使われていないのですか?

A. 現役の決め技です。2026年8月9日のグレート-O-カーン選手戦では、辻選手は正調ジーンブラスターの2連発で試合を決めています(プロレスTODAY)。データサイト・ユルタメの集計でも通算83回のフィニッシュで最多です(2026年8月16日時点)。ファイヤーブラスターが増えた分、ジーンブラスターはカウンターや流れを断つ役割も兼ねるようになりました。

Q6. ジーンブラスターの攻略法はありますか?

A. 2026年のG1で辻選手と対戦したトップ選手たちは、そろって腕への集中攻撃を選んでいます。大岩陵平選手はヘッドロックと腕攻めで王者のスタミナを削り、グレート-O-カーン選手は右腕を鉄柱やパイプ椅子で徹底的に破壊しました(いずれもプロレスTODAY)。加速と体重が乗って初めて成立する技なので、撃つ土台を先に壊すという発想です。

Q7. 素人が真似してもいいですか?

A. 絶対にやめてください。本記事は観戦理解のための技術構造の解説です。低い姿勢で人に突っ込む行為は、かける側にも頸椎損傷のリスクがあり、受ける側は肋骨・内臓・後頭部を痛める危険があります。プロレスラーの受け身は何年もかけて習得する専門技術です。

Q8. 次にジーンブラスターが観られるのはいつですか?

A. 2026年9月27日・神戸のIWGPヘビー級選手権(対後藤洋央紀選手)が次の大一番です。その勝者が10月12日・両国国技館でG1覇者・大岩陵平選手の挑戦を受けます(東スポWEB)。カードや中継の最終情報は新日本プロレス公式サイトの発表をご確認ください。

🥋 この技が好きなら、次はコレ
ファイヤーブラスター──同じ入口から出てくる、捻って落とすほうの技
スピアー──ジーン・ブラスターの源流にある突進技の基本形
ビッグロック──10.12両国で待つ、G1覇者の締め技
逆エビ固め──辻選手の決め技2位(30回)はこの古典技
プロレス技 一覧【完全図解】──全8ジャンルの技をまとめて見る

🐄 ウッシ視点:入口が同じ、というのが最強の設計

ここからは営業部長の私見です。

私がこの技にいちばん唸っているのは、破壊力でも回数でもありません。入口を1つに絞ったことです。

ふつう、必殺技を増やそうと思ったら「別の技」を作ります。ところが辻選手は2026年6月、ジーン・ブラスターと完全に同じ構えから出る技をもう1つ足した。低く沈む姿を見た相手は、その時点でジーンかファイヤーかを当てにいかなければならない。しかも8月1日の広島では、そこにショートレンジ・着地同時・正調という撃ち分けまで乗せて3連続で形を変えてきました。

技を増やしたのではなく、同じ入口の枝を増やした。これ、営業20年目やってきた身にはめちゃくちゃ実感があります。

私が若い頃に憧れたのは、引き出しの多い先輩でした。あの商材もこの商材も語れる人。でも、実際に数字を持って帰ってくるのは入口がいつも同じ人だったんです。切り出し方は毎回同じ。なのに、そこから先が相手によって全部違う。相手は「またその話か」と身構えて、身構えた方向とは違うところから刺される。

引き出しを増やすんじゃなくて、ひとつの入口の奥を深くする。83回という数字は、たぶんそれが積み上がった数字です。

もうひとつ、個人的にどうしても書いておきたい話があります。辻選手には双子の兄がいます。辻将太さんといって、アメリカでスタントマンとして活動されている方です(東スポWEB・2023年8月5日)。

私も双子の父親なので、この事実を知った時に少し変な感情になりました。同じ日に生まれて、片方はリングで体をぶつけ、片方は撮影現場で体を張っている。職業選択の理由はもちろん本人たちにしかわかりませんが、うちの双子を見ていると、あの2人は放っておいても違う方向へ全力で走っていくんだろうな、と思うわけです。同じ顔で、同じ日に生まれて、まったく違う場所で体を張る。それはそれで、ひとつの兄弟の答えなんだと思います。

🐄(ウッシ小声:うちの双子はまだ、同じおもちゃを同じタイミングで奪い合ってる段階です。走り出す方向が分かれるのは、もう少し先)

9月27日の神戸、辻選手が距離を取って片手をマットに付けたら、ぜひ息を止めて見てください。ジーンか、ファイヤーか。その0.5秒を追えるようになると、プロレス観戦は確実に一段深くなります。マイペースにいきましょう🐄

営業部長のウッシでした。

📚 参考・出典(13件)

※本記事は2026年8月18日時点の公表情報にもとづきます。ジーン・ブラスターの技術的な内部構造(当てる部位・抱え方・角度)および技名の由来は本人・団体から公表されていないため、本記事では報道・書籍・公式映像から確認できる範囲のみを記載し、推測は行っていません。技名の表記は媒体により「ジーン・ブラスター」「ジーンブラスター」の揺れがあります。

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⚠️ 再々掲・免責:本記事は観戦理解・技術構造の解説を目的としたものです。突進技を一般の方が他人にかけることは極めて危険であり、絶対に真似しないでください。


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