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スカルエンドとは?やり方【図解】|SANADAの絞め技、旧名「THiS iS iT」から現在まで
— 必殺技解説 —

スカルエンドとは?やり方【図解】|SANADAの絞め技、旧名「THiS iS iT」から現在まで

USSIBLOG

※本記事はプロモーションを含みます

「テレビでSANADAが相手の顔をグイッと抱えて、脚で胴を挟んでた。あれ何の技?」 「スカルエンドって聞いたけど、ドラゴンスリーパーとは違うの?」

こんにちは、営業部長のウッシです。

先日書いたパラダイスロックの記事が、G1中継をきっかけに一気に読まれました。あの結び目みたいな拘束技でSANADAを知った人が、次に必ずぶつかるのが「じゃあSANADAが本気で勝ちにいくときの技は何なのか」という疑問です。

その答えの一つがスカルエンド(Skull End)。パラダイスロックが「痛くないのに一番ざわつく技」なら、スカルエンドは正反対に位置する、静かで容赦のない絞め技です。この記事では、その構造を図解で分解し、名前の由来、多彩な入り方、そして「なぜ今のSANADAはこの技で試合を終わらせないのか」まで踏み込みます。

結論から:スカルエンドはこういう技

正体は「胴締め式ドラゴンスリーパー」──相手の頬骨付近をフェイスロックのように絞め上げながら、両脚で相手の胴を挟み込み、背中を深く反らせる複合の絞め技。首・顔面・脊椎に同時に効かせる。

使い手はSANADA──2012年の全日本プロレス「チャンピオン・カーニバル」でTHiS iS iTの名で登場し、2016年の新日本参戦を機にSkull Endへ改称。以後、彼の代名詞になった。

最大の特徴は「入り方」の多彩さ──不知火式・デスティーノ式・ジャイアントスイング式・ムーンサルト式・オコーナーブリッジ式・TKO式。同じ完成形に、まったく違う道から入ってくる。

ただし現在の"決め技"はデッドフォール──2023年のNEW JAPAN CUPからスイング式スパイクDDT「デッドフォール」をフィニッシュに据えた。スカルエンドは決め技から試合を組み立てる主砲へと役割を変えている。

⚠️ 【重要・免責】本記事はプロレス観戦をより深く楽しむための「技術構造の解説」です。スカルエンドは首・顔面・脊椎に強い負荷をかける高度な絞め技で、専門的な訓練を積んだプロレスラーのみが行えるものです。一般の方が他人に掛けると、頸椎・頸部の重大な損傷につながります。絶対に真似しないでください

★★★★ 締め技
スカルエンド
Skull End・冷血の絞め
👁 かけ方
相手の頭部(頬骨あたり)をフェイスロックのように抱え込んで絞め上げながら、両脚で相手の胴を挟み込み、そのまま後方へ引き倒して背中を深く反らせる胴締め式ドラゴンスリーパー。首・顔面・体幹を同時に殺すため、抵抗の余地が乏しい。
⚔️ STATUS※プロレス30年・ウッシの独断評価
💥 破壊力7
🔒 拘束力10
🎯 決定力8
🎓 習得難度8
⚠️ 危険度8
🎭 魅せ度9
🥋 元祖・名手
母体は藤波辰爾選手のオリジナル技ドラゴンスリーパー(飛龍裸絞め)。その胴締め式の派生をSANADAが2012年から使用し、旧名THiS iS iTからSkull Endへ改称して自身の代名詞に育てた。
📜 ひとくちメモ
SANADAの異名はCold Skull。入場時のオーバーマスクも髑髏(どくろ)がモチーフで、技名の"Skull"はこのキャラクター像と一本の線でつながっている。

📌 この記事でわかること

  • スカルエンドの構造──「フェイスロック+胴締め+反らし」の三重責め
  • やり方を4ステップで図解(観戦理解のための構造解説)
  • ドラゴンスリーパーとの違いを表で一発整理
  • 旧名「THiS iS iT」から改称された経緯と、“Skull”という名前の意味
  • 不知火式・デスティーノ式など、6種類の入り方カタログ
  • なぜ現在のフィニッシャーがデッドフォールに変わったのか
  • SANADAという選手の全体像と、G1 CLIMAX 36での立ち位置(7月下旬時点)

💀 スカルエンドの正体──首を絞めるだけの技ではない

まず押さえておきたいのは、スカルエンドは「首を絞める技」ではなく「首・顔面・体幹をまとめて殺す技」だということです。

要素どこに効くか役割
頬骨付近の抱え込み顔面・顎・首絞めの起点。厳密にはスリーパーよりフェイスロックに近い
両脚での胴締め肋骨・腹部・呼吸相手の体幹を固定し、逃げるための踏ん張りを消す
後方への反らし脊椎・背筋背中を弓なりに反らせ、呼吸と力の伝達を断つ

母体となるドラゴンスリーパー(飛龍裸絞め)は、藤波辰爾選手のオリジナル技です。相手の後方から腋で首を抱え込み、もう片方の腕で相手の片腕もロックして脱出を封じる変型スリーパー。ただし技術的には、相手の頭部(頬骨あたり)を締め上げる形になるため、正確にはスリーパーホールドではなくフェイスロックの派生技とされています。

スカルエンドはその派生形のひとつ、「胴締め式ドラゴンスリーパー」に分類されます。上半身の絞めに加えて、両脚で相手の胴を挟み込むのが決定的な違いです。同じ型の技を、女子プロレスの野崎渚は「ドルミルII」、ドリュー・グラックは「グロック」の名で使っています。

「首を絞められているだけ」なら、人は本能的に相手の腕を引き剥がそうとします。でもスカルエンドは、その引き剥がすための踏ん張り所(=下半身と体幹)を先に奪っている。だから決まった瞬間から、相手にできることが極端に少なくなる。ここが怖さの本質です。

🔥 スカルエンドのやり方|4ステップで分解

スカルエンドの掛け方 模式図(胴締め式ドラゴンスリーパーの構造) 相手の背後から頬骨付近を抱え込んで絞めながら、両脚で相手の胴を挟み込み、後方へ引き倒して背中を深く反らせる構造の抽象図。 スカルエンド|三重に殺す構造 相手(背中を反らされ、踏ん張りが消える) かける側(背後から抱え、 両脚で胴を挟む) ① 頬骨あたりを抱え込んで絞める  (スリーパーよりフェイスロックに近い) ② 両脚で胴をロック(呼吸と踏ん張りを奪う) ③ 後方へ引き、背中を深く反らせる 痛点:顔面・首の絞め + 胴の圧迫 + 脊椎の反らし=逃げ道が三方向とも塞がれる ※模式図(実姿勢を簡略化) 絶対に真似しないでください

⚠️ 掛け方の細部は選手によって異なりますし、真似されては困る技です。ここでは「テレビで観ていて何が起きているか」が分かるレベルの構造解説にとどめます。

Step 1:相手の背後を取る

出発点は背後の位置取りです。SANADAの初期のパターンは、相手の背後を取ってスリーパーホールド→ドラゴンスリーパーへと移行する流れでした。正面から掛かる技ではなく、まず相手の視界から消えることが第一歩になります。

Step 2:頬骨あたりを抱え込む

腕で相手の頭部、とくに頬骨のあたりを抱え込んで引きつけます。喉を絞める形ではなく、顔面ごと持っていく形。この時点で相手の頭は自由を失い、視線も動かせません。

Step 3:両脚で胴を挟む

ここがスカルエンド最大の特徴です。上半身を絞めたまま、両脚で相手の胴(胸腹部)を挟み込む。ボディシザースの形です。これで相手は、

  • 呼吸が浅くなる
  • 腰から下で踏ん張れなくなる
  • 体を横に逃がすこともできなくなる

という三重苦に陥ります。「首を外そう」と思っても、その力を出す土台がない状態です。

Step 4:後方へ倒し、背中を反らせる

最後に、絞めと胴締めを維持したまま自分が後方に倒れ込み、相手の背中を弓なりに深く反らせる。ここで完成です。反らされた背中は肺を広げにくく、絞めの効きが一気に増す。テレビ画面で相手が「エビ反りのまま固まっている」ように見えるのは、この体勢です。

この技の後に何が起きるか

観戦のコツとして覚えておくと得なのが、スカルエンドは”次”につながる技だということ。SANADAは絞め落としきれないと判断すると、手を離してコーナーへ向かい、斜め回転式のムーンサルトであるラウンディングボディプレスへ移行します。新日本の公式チャンネルにも「Skull End&ラウンディングボディプレス」をセットで見せる企画動画があるほど、この二段構えは彼の定番です。

つまりスカルエンドが決まったら、「ここで終わるか、離して飛ぶか」の分岐を見ているということ。ここを知って観ると、同じ場面の緊張感がまるで変わります。

📺 動画で観る(公式)

📺 公式「技図鑑」Skull End/SANADA(新日本プロレス公式YouTube)

📡 この技を生中継で観るならPR
新日本プロレスの大会中継はスカパー!のテレ朝チャンネル2が定番です。技は図解で覚えて、決まる瞬間はテレビの大画面で。料金とチャンネルの選び方はスカパーのプロレスはテレ朝ch2かサムライ|料金と選び方で整理しています。

🆚 ドラゴンスリーパーとの違い|同じ家系の、別の技

「スカルエンドって、結局ドラゴンスリーパーでしょ?」という声はよく見かけます。答えは「同じ家系だが、別の技」です。

比較項目ドラゴンスリーパー(原型)スカルエンド(胴締め式)
上半身のロック腋で首を抱え込む+相手の片腕をロック頬骨付近を抱え込んで絞める
下半身の使い方基本は使わない(膝立ち・座位で保持)両脚で相手の胴を挟み込む
相手の姿勢座り込んだ相手の上体を反らせる背中をより深く反らせる
封じるもの首+片腕首・顔面+体幹+下半身の踏ん張り
考案・使い手藤波辰爾(オリジナル)/棚橋弘至・SANADASANADA(胴締め式を独自進化)

要点はシンプルです。ドラゴンスリーパーが「腕を1本封じて逃げ道を消す」技なら、スカルエンドは「体幹ごと封じて逃げ道を消す」技。封じる範囲が広いぶん、掛けた側の体力消耗も大きく、体勢を作るまでの巧さが要求されます。

なお棚橋弘至さんも胴締め式を使いますし、彼にはスパイラル・ドラゴンスリーパーという独自の派生もあります。同じ藤波選手の技から、選手ごとに違う枝が伸びている——プロレスの技の面白さは、こういう分岐にあると思っています。

🏛️ 名前の由来|「THiS iS iT」から「Skull End」へ

スカルエンドには、改名の歴史があります。

この技をSANADAが初めて使ったのは、2012年の全日本プロレス「チャンピオン・カーニバル」。当時のリングネームは本名の真田聖也で、技名は「THiS iS iT」でした。「これだ」という意味の、まっすぐな技名です。

入り方も当初は素直でした。相手の背後を取ってスリーパー→ドラゴンスリーパーから移行するのが基本ルート。ところが同じチャンピオン・カーニバルの後半戦から、ジャパニーズ・レッグロール・クラッチ(丸め込み技)からドラゴンスリーパーへ移行するという変化を見せ始めます。この時点で、すでに「入り方を作り替える選手」だったわけです。

そして2016年の新日本プロレス参戦を機に、技名を「Skull End」へ改称。ここでこの技は、彼のキャラクターと完全に一体化します。

というのも、SANADAの異名はCold Skull。入場時に着けるオーバーマスクも、初期は黒い髑髏、のちに角の生えた髑髏、宝石を散らした銀色の髑髏と、一貫して髑髏がモチーフです。髑髏の男が、髑髏の終わり(Skull End)で試合を締める。技名・異名・マスクが一本の線でつながっている。ここまで設計されたキャラクターの一貫性は、なかなかありません。

💡 余談ですが、G1 CLIMAX 27の時期には牛をモチーフにしたオーバーマスクを着けていた時期もあります。牛マスクの部長としては、ここは全力で親近感を表明しておきたいところです🐄

🎪 入り方カタログ|同じ完成形に、6つの道から入る

スカルエンドの真骨頂は、「入り方」のバリエーションです。新日本参戦後、入り方は多種多様になり、それぞれに名前が付いています。

名称入り方の概要
不知火式丸藤正道の不知火の体勢で相手の首を肩の後ろに取り、コーナーポストを駆け上がって宙返りしながらスカルエンドへ移行(2013年3月ごろから使用)
デスティーノ式内藤哲也選手のデスティーノの体勢で、相手の腕を使って逆上がりのように宙返りし、ドラゴンスリーパーの体勢で捕らえてから移行
ジャイアントスイング式ドラゴンスリーパーの体勢から相手の体を振り回し、そのまま移行。体重が相手の首の一点にかかるため首へのダメージが大きい
ムーンサルト式コーナーを利用したムーンサルト式で背後の相手を飛び越えつつ首を捕らえて絞める
オコーナーブリッジ式相手をロープに押し当てて反動で後方回転し、押さえ込みには移行せず、膝立ちの相手にドラゴンスリーパー→スカルエンド
TKO式ファイアーマンズキャリーで担ぎ上げ、TKOで落とさずスタンディング式ドラゴンスリーパーへ持ち込んでから移行

この一覧、よく見ると他選手の代名詞技の”体勢”を借りているものが目立ちます。丸藤正道の不知火、内藤哲也選手のデスティーノ。相手の技の形から、自分の技へ着地させる。技を”引用”して自分の結論に持っていくという発想で、これは相当に頭のいい戦い方だと思います。

そしてもう一つの読み方。入り口を増やせば、同じ技の説得力は落ちないということです。決め技は使い続けるほど「またそれか」と読まれます。でも入り方が6通りあれば、相手も観客も最後まで読み切れない。技のマンネリ化に対する、極めて実務的な回答です。

🌀 なぜ今のSANADAは、スカルエンドで試合を終わらせないのか

ここが本記事でいちばん書きたかったところです。

SANADAには有名な発言があります。2018年のG1 CLIMAXでのザック・セイバーJr.戦の試合後、「頭から落とすだけがプロレスではない」という趣旨のコメントを残し、注目を集めました。急角度に落とす派手で危険な技に頼ることを好まず、クラシカルでオーソドックスな技をいかに美しく魅せるかにこだわる——これが長らくSANADAの美学でした。自らの理想像を「エレガントなプロレスラー」と語る選手ですから、絞め技と美しいムーンサルトで勝つスタイルは、その哲学とぴったり噛み合っていた。

ところが、2023年のNEW JAPAN CUPから、彼はスイング式スパイクDDTの「デッドフォール」をフィニッシュホールドに据えます。同時にシャイニング・ウィザードも解禁。長年封印してきた「頭から落とす」方向へ、自ら踏み込んだわけです。

そしてこのNEW JAPAN CUPをSANADAは初優勝。続く2023年4月8日、両国国技館の「SAKURA GENESIS」でオカダ・カズチカ選手を下し、IWGP世界ヘビー級王座を初戴冠(第7代王者)しました。スタイルを変えた年に、初めて団体最高峰のベルトに手が届いた。

つまり現在の役割分担はこうです。

現在の役割
デッドフォールフィニッシュホールド。試合を終わらせる一撃
スカルエンド相手を追い込み、試合を組み立てる主砲。決まればそのまま勝ちもある
ラウンディングボディプレススカルエンドを離してからの連携で使う大技
パラダイスロック場を支配する魅せ技。勝敗には直結しない
シャイニング・ウィザード2023年に解禁。師・武藤敬司ゆかりの一手

スカルエンドが「格下げ」されたわけではありません。決め技という一点の役割から、試合全体を作る役割へと配置換えされたのです。実際、絞め落としに近いところまで持っていく場面はいまも珍しくありません。

📺 公式「技図鑑」デッドフォール/SANADA(新日本プロレス公式YouTube)── 現在のフィニッシュホールド

🧭 SANADAとは何者か|経歴と、いまの立ち位置

スカルエンドを理解するには、この技を育てた選手の輪郭を知っておくと早いです。

項目内容
本名・旧リングネーム真田聖也(さなだ せいや)
生年月日1988年1月28日
出身新潟県新潟市西区
身長・体重182cm・100kg
デビュー2007年3月13日(全日本プロレス・高岡大会)
トレーナー武藤敬司さん、カズ・ハヤシ、小島聡、諏訪魔、西村修、太陽ケア
異名COLD BLOODED snake/稀代の裏切り者/Cold Skull ほか
所属新日本プロレス(2026年7月時点)

高校ではレスリング部。『武藤塾』の新人オーディションに合格して全日本プロレスに入門し、2007年にデビュー。デビュー2か月でサムライTV杯のトーナメント優勝という早熟ぶりでした。入門後に身長が177cmから182cmまで伸び、ジュニアからヘビー級に路線変更したという逸話もあります。

その後の道のりは、驚くほど動きが多い

  • 2013年:WRESTLE-1へ
  • 2014〜2015年:米TNAに所属(TNA Xディヴィジョン王座を戴冠)
  • 2016年4月:新日本プロレス参戦、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(L・I・J)に加入
  • 2017・2018年:EVILとのタッグでWORLD TAG LEAGUEを2連覇
  • 2023年3月:L・I・Jを離れJust 5 Guysへ。NEW JAPAN CUP初優勝
  • 2023年4月:SAKURA GENESISでオカダ選手を破りIWGP世界ヘビー級王座を初戴冠
  • 2024年11月:タイチを裏切りBULLET CLUB WAR DOGSへ
  • 2025年4月5日:両国国技館でWAR DOGSを裏切りHOUSE OF TORTUREへ加入。2年で3度目のユニット移籍

「稀代の裏切り者」という異名は、伊達ではありません。ちなみに2026年1月5日の大田区大会を最後に長期欠場に入り、一時は去就をめぐる噂も飛び交いましたが、2026年5月4日の福岡国際センター大会でNJPW WORLD認定TV選手権試合の直後に乱入し、王者KONOSUKE TAKESHITAを襲撃して復帰。新日本プロレス所属のまま、リングに戻っています

なお素顔のSANADAは、ヒールユニットにいても敵対ユニットの選手にも後輩にも「さん」付けで話す丁寧な人柄で知られ、保護犬・保護猫の活動にも熱心。2026年6月には、タレントの桑原みずきさんとの結婚も公表されました。リング上の冷血と、リング外の温度差。この落差もこの選手の味です。

🏆 G1 CLIMAX 36でのSANADA(2026年7月下旬時点)

2026年のG1 CLIMAX 36(8月16日閉幕・優勝は大岩陵平選手)に、SANADAはAブロックで出場しました。以下は7月下旬までに確認できた範囲の星取です。

  • 7月21日・仙台大会IWGPヘビー級王者・辻陽太から金星。レフェリーの死角を突いた急所攻撃を挟み、デッドフォールで王者から3カウントを奪った
  • 7月25日・大田区総合体育館大会ジェイク・リーに勝利。相手を場外の鉄柵に固定して20カウントを稼ぐという露骨な手段で、リングアウト裁定を引き寄せた(13分30秒)。これで2勝2敗・勝ち点4

見てのとおり、いまのSANADAの勝ち方はHOUSE OF TORTURE流です。かつて「頭から落とすだけがプロレスではない」と語り、クラシカルな技を美しく見せることにこだわった選手が、いまはレフェリーの死角と鉄柵を使って星を拾っている。その振れ幅こそが、2026年のSANADAという物語だと思います。

Aブロックは前年覇者のKONOSUKE TAKESHITAを中心とした混戦でしたが、大会は8月16日・両国国技館で閉幕し、優勝は大岩陵平選手でした。

📺 スカルエンドの絞めを、映像で確かめるには

スカルエンドは、静止画では絶対に伝わらない技です。反らされた背中の角度、絞められた相手の手がロープを探す動き、そして「離して飛ぶか、絞め切るか」の分岐。この呼吸は映像でしか味わえません。

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❓ スカルエンドに関するよくある質問

Q1. スカルエンドは誰の技ですか?

A. SANADAの代名詞技です。ただし完全なオリジナルではなく、藤波辰爾選手のオリジナル技ドラゴンスリーパー(飛龍裸絞め)の派生である「胴締め式ドラゴンスリーパー」を、SANADAが自分の形に育てたものです。

Q2. スカルエンドとドラゴンスリーパーの違いは?

A. 最大の違いは両脚で相手の胴を挟み込むかどうかです。原型のドラゴンスリーパーは首+相手の片腕をロックする技ですが、スカルエンドはそこに胴締めが加わり、相手の体幹と踏ん張りまで奪います。詳しくはドラゴンスリーパーの記事と読み比べると分かりやすいです。

Q3. なぜ「スカルエンド」という名前なんですか?

A. SANADAの異名がCold Skullで、入場時のオーバーマスクも髑髏がモチーフ。そのキャラクター像に合わせた技名です。もともとは全日本プロレス時代に「THiS iS iT」という名前で使っており、2016年の新日本参戦を機に「Skull End」へ改称されました。

Q4. 今のSANADAのフィニッシャーはスカルエンドですか?

A. 現在の主なフィニッシュホールドはデッドフォール(スイング式スパイクDDT)です。2023年のNEW JAPAN CUPから使い始めました。スカルエンドは決め技から試合を組み立てる主砲へ役割が移っていますが、いまも重要な武器です。

Q5. スカルエンドとパラダイスロックはどう違うんですか?

A. 目的が正反対です。パラダイスロックは痛みで参らせる技ではなく、相手を結び目状に固定して”放置”し、場を支配する魅せ技。一方スカルエンドは本気で絞め落としにいく技です。同じ選手が、笑いを取る技と息を止める技の両方を持っている。この落差がSANADAの面白さです。

Q6. スカルエンドの入り方に種類があるのは本当?

A. 本当です。不知火式・デスティーノ式・ジャイアントスイング式・ムーンサルト式・オコーナーブリッジ式・TKO式など、複数の入り方に名前が付いています。同じ完成形に、まったく違う道から入るのがこの技の醍醐味です。

Q7. 素人がスカルエンドを真似してもいいですか?

A. 絶対にやめてください。本記事は観戦理解のための構造解説です。首・顔面・脊椎に同時に負荷をかける技で、訓練を受けていない人が他人に掛けると重大な事故につながります。

Q8. SANADAはまだ新日本プロレスにいますか?

A. はい。2026年1月から長期欠場していましたが、2026年5月4日の福岡国際センター大会で復帰し、2026年夏は新日本プロレス所属・HOUSE OF TORTUREのメンバーとしてG1 CLIMAX 36に出場しました。

🥋 SANADAの技をもっと知るなら
パラダイスロック──同じSANADAの、痛くないのに一番ざわつく拘束技
ドラゴンスリーパー──スカルエンドの母体になった藤波辰爾選手のオリジナル
シャイニング・ウィザード──2023年に解禁した、師・武藤敬司ゆかりの一手
ムーンサルトプレス──ラウンディングボディプレスの源流をたどる

⚠️ 再掲・免責:本記事は観戦理解・技術構造の解説を目的としたものです。首や脊椎に負荷をかける行為は極めて危険であり、一般の方が他人に対して行うことは絶対に避けてください。

🐄 ウッシのひとこと:型を捨てられる人が、次の型を作る

僕がプロレスにハマった原点は、プレイステーションの「闘魂列伝1」です。ムーンサルトプレスが使える武藤敬司さんに憧れて、そこから30年抜け出せなくなりました。

だから正直に言うと、SANADAという選手には勝手な思い入れがあります。『武藤塾』のオーディションから全日本に入門し、トレーナー欄に武藤敬司さんの名前が並ぶ選手。斜め回転のムーンサルトで飛び、2023年にはシャイニング・ウィザードまで解禁した。僕が8歳でコントローラー越しに憧れた技の系譜が、いまのリングでちゃんと生きている。これだけで観る理由になります。

そのSANADAが、いちばん見応えがあるのは「頭から落とすだけがプロレスではない」と言い切った男が、自分でその言葉を乗り越えていったところだと思うんです。クラシカルな技を美しく見せることにこだわり、絞めとムーンサルトで戦ってきた選手が、2023年に自ら頭から落とす技を解禁した。そしてその年、初めて団体最高峰のベルトを巻いた。

これ、営業20年目の身にはグサッとくる話でして。自分のやり方が固まってくると、その型がそのままプライドになるんですよね。「俺はゴリ押しはしない」「俺は数字で押す営業はしない」——聞こえはいいけど、その美学が結果に届いていないなら、それは信念じゃなくて言い訳です。僕が21歳で営業に上がった最初のメーカー研修で「お前ら代理店は営業失格だ」とボロクソに否定されたときも、まさにそうでした。自分の型を守っている限り、鼻は折れないまま何も変わらなかった。

型を捨てられる人だけが、次の型を作れる。SANADAは美学を捨てたわけじゃありません。スカルエンドもパラダイスロックも、いまもちゃんと持っている。ただ、「これで終わらせる技」の座を明け渡す勇気があった。武器を増やすとは、そういうことなんだと思います。

……とはいえ、鉄柵に相手を縛って20カウント勝ちを拾ってくる今のSANADAには、さすがに笑いました。エレガントなプロレスラーはどこへ行った。でもそれも含めて面白いのがプロレスです。

次にテレビでSANADAが相手の背後を取ったら、ぜひ脚に注目してください。胴に脚が絡んだ瞬間が、スカルエンドの完成です。マイペースにいきましょう🐄

営業部長のウッシでした。

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📚 出典・参考(9件)

※本記事の技術構造の記述は、上記の一般公開情報および筆者の観戦経験にもとづく解説です。掛け方の細部は選手・流派により異なります。G1 CLIMAX 36は2026年8月16日に閉幕しました(優勝は大岩陵平選手)。最新情報は新日本プロレス公式でご確認ください。


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