マウンテンボムとは?やり方を図解で解説|天山広吉さんの一撃
※本記事はプロモーションを含みます
⚠️ 【重要・免責】本記事はプロレス観戦をより深く楽しむための「技術構造の解説」です。プロレス技は専門的な訓練を積んだプロレスラーだけが行う高度な格闘技であり、なかでも担ぎ上げて後方へ落とす投げ技は、受け身を知らない人が受ければ頸椎・胸郭の重大な損傷につながります。絶対に真似しないでください。
「天山さんが相手を肩に担いで後ろにドーンってやるやつ、名前なんだっけ」
「マウンテンボムって、バックドロップとは違うの?」
こんにちは、営業部長のウッシです。
このモヤモヤ、よく分かります。マウンテンボムは担いだ瞬間から落ちるまでが速すぎて、目で追う前に終わる技だからです。実況が「マウンテンボム!」と叫んだときには、もう相手は背中からマットに沈んでいる。
しかもこの技、凱旋当時(1995年)と今とではフォームが違います。同じ技名なのに、20年前の映像と最近の映像では落ち方が別物。だから「あれ、こんな技だったっけ?」となる人が続出するわけです。
この記事では、マウンテンボムを「掴む・担ぐ・投げ捨てる」の3工程に切り分けて、図解つきで分解します。フォームが変わった理由も、その裏にある1995年のある一戦も、資料で裏が取れた範囲だけを正直に書きます。
✅ 結論:マウンテンボムとは(30秒で)
- 天山広吉さんが考案したオリジナルの投げ技。分類上は水車落とし(すいしゃおとし)の派生技にあたります
- 構造はロープの反動で返ってきた相手に対し、90度の位置から相手の首と股の間に左右の手を掛け、肩に担ぎ上げた状態で約90度の回転を加え、軽い跳躍とともに後方へ反り落とすもの
- 水車落とし・ショルダースルー・バックフリップの3要素が1つの技に盛り込まれています
- 初期は自分の全体重を相手の体幹部に浴びせるフィニッシュホールドでした。しかし危険性が高く、後方へ反る際に手を離すフォームへ変更され、以降は「流れを変えるつなぎ技」の色が濃くなります
- 近年はさらに変化し、相手を自分よりも後方へ投げ捨てる形(自分の体重が相手に乗らない形)が中心。大一番では雪崩式を披露することもあるとされています
- この体勢はタッグの合体技にも流用され、「天中殺」(対・中邑真輔選手との連携)や「テンコジカッター」の土台になりました
🐄(ウッシ小声:「フィニッシャーだった技が、つなぎ技になっても現役で使われ続けている」——これ、プロレス技としてはかなり珍しい生き残り方なんですよ)
📌 マウンテンボム以外の技も含めた全体像は 天山広吉さんの技一覧・必殺技 に、8+1の早見表で整理しています。
📌 この記事でわかること
- マウンテンボムの分類と正体(なぜ「水車落としの派生」なのか)
- やり方を「掴む・担ぐ・投げ捨てる」3工程で図解分解
- なぜフィニッシャーからつなぎ技になったのか——1995年の一戦と、その代償
- フォーム変遷の年表(初期型/改良型/近年型)
- 大一番だけの雪崩式マウンテンボム
- この体勢から生まれた合体技(天中殺・テンコジカッター)
- 技名「マウンテン」の由来について、確認できたこと・できなかったこと
- 8月15日・両国国技館、この技をめぐって言えること/言えないこと
🏔 マウンテンボムの正体|「水車落とし」という大家族の末っ子
まず分類から押さえます。マウンテンボムは、プロレス技の系統でいうと水車落とし(すいしゃおとし)の派生技です。
水車落としというのは、レスリングのグレコローマンスタイルにあるダックアンダー(腋くぐりタックル)から相手に組み付き、前方から抱え込んで担ぎ上げ、後方へ投げ落とす技のこと。中西学さん、馳浩さん、杉浦貴選手など、レスリング出身のレスラーに使い手が多いのが特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 分類 | 投げ技(水車落とし系) |
| 考案者 | 天山広吉さん |
| 入口 | 主にロープの反動で返ってきた相手へのカウンター |
| 掴む位置 | 相手に対して90度の位置から、首と股の間に左右の手 |
| 落とす方向 | 後方(自分の背中側) |
| 内包する要素 | 水車落とし+ショルダースルー+バックフリップ |
| 現在の役割 | 主に試合の流れを変えるつなぎ技 |
ここでいちばん面白いのは「3つの技の要素が1つに混ざっている」という点です。
- 水車落とし=前方から抱え込んで担ぎ、後方へ落とす骨格
- ショルダースルー(肩車投げ)=走ってくる相手の勢いを利用して背中・肩に乗せ、後方へ投げ飛ばすカウンター性
- バックフリップ=後方へ反りながら投げるダイナミズム
つまりマウンテンボムは、既存技の”いいとこ取り”を1つのフォームに圧縮した技なんです。オリジナル技というと「誰も見たことのない動き」を想像しがちですが、実際に長く生き残る技はこういう構造をしています。ゼロから発明するのではなく、既にあるものの組み合わせ方を変える。営業の提案書と同じですね。
ちなみに水車落としの一族には、CIMA選手のシュバインや高橋ヒロム選手のTIME BOMB(いずれも垂直落下式水車落としの系統)も含まれます。血筋がやたら豪華な家系なんです。
🔥 マウンテンボムのやり方|掴む・担ぐ・投げ捨てるの3工程
観戦理解のために、資料に記録されている動きを工程ごとに分けます。
工程①:掴む——90度の位置に入り、首と股の間に手を掛ける
入口はロープの反動で返ってきた相手です。天山さんは主にこのカウンター式を使ってきました。
ポイントは立ち位置。正面ではなく相手に対して90度の位置——つまり真横に入ります。そして相手の首と、股の間に、左右の手を掛ける。片手が上(首側)、もう片手が下(股側)という上下逆の掴み方です。
なぜこの掴み方かというと、回転軸を作るためです。上下でズラして持つと、持ち上げた瞬間に相手の体は自然と横倒しの水平になる。この後に90度の回転を加えるための下ごしらえが、もう掴んだ瞬間から始まっています。
工程②:担ぐ——肩の上に乗せて足を切る
掴んだら、そのまま肩に担ぎ上げます。相手はうつ伏せに近い水平の姿勢で、自分の肩の上に乗る形。
ここで相手の足が完全にマットから離れます。プロレスの投げ技はほぼ例外なくここが分水嶺で、足が浮いた時点で受け手側の抵抗手段はほぼ消える。走ってきた勢いをそのまま担ぎに変換しているので、この工程は驚くほど短い。映像で見ると、掴んでから担ぎ切るまで1秒もありません。
🐄(ウッシ小声:115kgの人が同じくらいの体重の人を、走ってきた勢いのまま肩に乗せる。字で書くと一行ですが、これができる人が世界に何人いるんだという話です)
工程③:投げ捨てる——約90度の回転を加えて後方へ
そして約90度の回転を加えながら、軽く跳躍して後方へ反り落とす。
初期型では、ここで掛け手が自分の全体重を相手の体幹部に浴びせる形でした。つまり、落下の衝撃+乗ってくる人ひとり分。相手の胸郭に、2人分の重さが真上から集中します。
現在のフォームでは、後方に反る際に手を離します。さらに近年は、相手を自分よりもさらに後方へ投げ落とす形——自分の体重が相手へ乗らないやり方が中心になり、資料では「通常のバックフリップと大差のない投げ方へ変化している」と整理されています。
同じ技名でフォームが3段階変わっている。だから「見た記憶と違う」が起きるんです。あなたの記憶が間違っているわけではありません。
⚠️ 再掲・免責:担ぎ上げてから後方へ落とす技は、受け手が受け身の技術で衝撃を分散して初めて成立します。訓練を受けていない人が他人に掛ければ、胸郭や頸椎の重大な損傷につながります。本記事は観戦理解のための構造解説です。
🩹 なぜフィニッシャーからつなぎ技になったのか
ここが、マウンテンボムという技のいちばん重い章です。
Wikipedia「水車落とし」の項には、こう記録されています。この技は掛け手と受け手の全体重が受け手の体幹部に集中し、危険であると。そして、天山さんが初めてIWGP戦で橋本真也さんと戦った際にこの技を出したところ、橋本さんは肋骨にヒビが入った——。ただしこの負傷の記述には出典が付いておらず、当時のスポーツ紙・専門誌側の裏づけは本記事の調査では確認できませんでした。実際の試合記録(札幌中島体育センター)では、天山さんはマウンテンボムを試合中盤のカウンターとして使用し、最後は橋本さんが垂直落下式DDTで王座を守っています。
天山さんが初めてIWGPヘビー級王座に挑んだのは1995年2月4日、王者・橋本真也さんに挑戦した一戦です。23歳10か月での挑戦は当時の最年少挑戦記録とされ、敗れはしたものの将来性を高く評価された試合でした(※Wikipediaには「23歳9か月」とありますが、生年月日1971年3月23日から計算すると23歳10か月のため、本記事は計算値を採用しています)。
若手が、団体の頂点に初めて挑んだ夜。渾身のオリジナル技を出した。そして、相手の肋骨にヒビが入った。
その後、天山さんはフォームを変えます。後方に反る際に手を離す形へ。結果として、技の性質は「当初のようなフィニッシュホールドではなく、試合の流れを変えたり、次の攻撃へのつなぎとしての色合いが強い技」へ移りました。
| 時期 | フォーム | 技の役割 |
|---|---|---|
| 初期型 | 後方へ反り落としながら、自分の全体重を相手の体幹部に浴びせる | フィニッシュホールド |
| 改良型 | 後方に反る際に手を離す | つなぎ技・流れを変える一撃 |
| 近年型 | 相手を自分よりさらに後方へ投げ落とす(自分の体重は乗せない) | つなぎ技(バックフリップに近い投げ方) |
この表、淡々と並んでいますが、意味しているのは「技の威力を、本人が意図的に下げ続けた」ということです。
プロレスの歴史には、危険だから封印された技がいくつもあります。マウンテンボムは封印せず、削って残した。フィニッシャーの座は手放して、30年以上リングで使い続けた。技を殺さないための改造だったわけです。
🐄(ウッシ小声:私の仕事でいうと、一度クレームを出した提案を捨てずに、危ない部分だけ削って型として残す感じでしょうか。捨てるほうがはるかに楽なんですよ、本当は)
⛰ 大一番だけの「雪崩式マウンテンボム」
マウンテンボムには、めったに出ない上位版があります。雪崩式です。
雪崩式とは、コーナーの最上段(トップロープ付近)で技を仕掛け、その高さから落とす形の総称。地上で掛ける技に、コーナーの高さぶんの落差が加算されます。
資料では、天山さんのマウンテンボムについて「大一番では雪崩式を披露することもある」と記されています。つまり、普段はつなぎ技として使い、勝負どころだけ高さを足すという運用です。
これ、技の設計として非常に理にかなっています。通常型は威力を落として安全側に振ってある。だからこそ、ここぞという試合でだけ「削った分の威力を、高さで取り戻す」ことができる。同じ技名のまま、出力を切り替えられるわけです。
そして観客側からすると、天山さんがコーナーに登り始めた時点で「これは大一番だ」と分かる。技そのものが、試合の格を伝えるサインになっている。私はここがマウンテンボムのいちばん粋なところだと思っています。
天山さんのもう一つの看板、締め技の系譜はアナコンダバイスとは?やり方を【図解】5ステップで完全分解へ。打撃の代名詞はモンゴリアンチョップとは?やり方【図解】と使い手の系譜にまとめています。投げ・締め・打撃の3枚看板がそろって、初めて天山広吉というレスラーの全体像になります。
🧩 マウンテンボムから枝分かれした技
マウンテンボムのすごいところは、この「担ぎ上げた体勢」自体がパーツとして流用されたことです。担いだところで一旦止められる技なので、そこへ別の選手が加われば合体技になる。
| 技名 | 相方 | 構造 |
|---|---|---|
| 天中殺(てんちゅうさつ) | 中邑真輔選手 | 天山さんがマウンテンボムの体勢で相手を抱え上げ、そこへ中邑選手がコーナーから飛びつき式DDT(ディープインパクト)の形でマットへ突き刺す |
| テンコジカッター | 小島聡選手 | 天山さんがマウンテンボムの体勢で相手の体を抱え、小島選手がコジコジ・カッターで首を捕らえてマットへ叩きつける |
どちらも、天山さんは「担ぐ人」です。フィニッシュを決めるのは相方のほう。
自分の技を土台に差し出して、相手の技で仕上げてもらう。この構造は天山広吉さんという選手の立ち位置そのものだと思っていて、第三世代の中核として、闘魂三銃士の次の時代を”支える側”で戦い続けたキャリアと綺麗に重なります。
合体技としての分解と、テンコジ35年の関係史はテンコジカッターとは?やり方を構造から分解にまとめました。この記事の「担ぐ工程」の続きが、そのまま書いてあります。
🐄(ウッシ小声:土台役の技って、実況で名前を呼ばれないことも多いんですよね。でも土台がなければ、あの高さからは落とせない)
🗻 技名の由来|確認できたこと・できなかったこと
正直に書きます。「マウンテンボム」という技名の命名理由を明記した一次資料は、今回の調査では確認できませんでした。
ただ、隣接するファクトとして確実なものがあります。リングネーム「天山広吉」の由来です。
天山さんのデビュー時のリングネームは山本広吉。カルガリーでの大剛鉄之助さんのもとでの肉体改造を経て、1995年1月4日の凱旋帰国に合わせて「天山広吉」へ改名しています。その由来は、これからヘビー級でやっていこうという覚悟で、「動かざること山の如し、天まで届け」という思いから、中国の天山山脈にちなんだものと伝えられています。
山を背負ってリングに戻ってきた男が、その年に持ち込んだのがマウンテンボム。つながっているように見えますが、これは私の推測であって、裏が取れた話ではありません。技記事で捏造の起源話を書くのがいちばん罪深いと思っているので、ここは「そう読むと味わい深い」という感想として置いておきます。
📺 天山さん本人が語る公式動画
技の話も、本人の言葉で聞くのがいちばん早い。新日本プロレス公式チャンネルが、引退を前にした天山さんのロングインタビューを公開しています。
📺 【NGなし!】猛牛・天山広吉さんに怒涛の15の質問!(新日本プロレス公式・2026年7月31日公開)
このタイトルには「2026年8月15日引退試合 NJPW WORLDでLIVE配信!」という一文が入っています。引退試合が公式配信でLIVE中継されることは、この公式動画のタイトル自体が示す確定情報です。会場に行けない人は、ここが答えになります。
🎪 8月15日、両国——言えることと、言えないこと
さて、この記事を読んでいる人がいちばん気になっているところに行きます。
⚖️ 公表情報から言えること(2026年8月15日・引退試合終了時点)
- 天山広吉さんの引退試合は2026年8月15日(土)・両国国技館で行われました。大会名は「G1 CLIMAX 36 〜天山広吉引退〜」
- 相手は小島聡選手とのシングルマッチ。5分1本勝負と報じられていましたが、当日は時間無制限1本勝負に変更され、9分22秒、小島選手のラリアットで決着しました
- チケットは全席完売、当日は観衆7,777人(超満員札止め)でした(詳細は引退試合まとめへ)
- 大会はNJPW WORLDでLIVE配信され、アーカイブで視聴できます
- 当日マウンテンボムが出たかどうかはアーカイブ映像でご確認ください。決着は小島聡選手のラリアットでした
はっきりさせておきたいのは最後の一行です。試合前によく見かけた「引退試合でマウンテンボムが出ます」と断言する記事は、書いた人の願望でした。私にも分かりませんでした。
分かっていたのは、天山さんが現役のレスラーとしてリングに立つのは、この日が最後だと発表されていたということだけ。マウンテンボムが公式戦で放たれる場面を新しく目撃できる機会は、8月15日が最後でした。
当初の発表は5分1本勝負。長期欠場から回復が見込めず引退を決断した経緯を考えれば、最後の一戦に何を詰め込むかは、本人と相方だけが知っていたことでした(当日は時間無制限1本勝負に変更され、9分22秒の決着でした)。引退決断の背景と体の状態については天山広吉さんはなぜ引退するのかに、公表情報の範囲だけで整理してあります。
🐄(ウッシ小声:予想はしません。でも私は、あのカウンターで肩に担ぎ上げた瞬間の、会場の「うわっ」という声が好きでした。あれをもう一回聞けたら、それだけで元が取れます)
📺 8月15日をどう観返すか
スマホ・PCで観たい人はNJPW WORLD(月1,298円)。こちらもLIVE配信があり、アーカイブで見返せるのが強みです。テレビ派とネット派どちらが向いているかは天山広吉さんの引退試合を生中継で観る方法で比較表にまとめました。どの団体をどのサービスで、いくらで観られるのか(無料枠を含む)はプロレス配信サービス比較【2026年版】に料金つきで整理してあります。「0円で観られる範囲」から確認したい人も、まずはここからどうぞ。
8月15日を振り返る一冊に。天山さん・小島選手・永田選手・中西さんの4人が、キャリアの実感を自分の言葉で語った一冊です。技の話ではなく「その技を出していた頃、何を考えていたか」が入っています。
🐄 ウッシ視点:技を「格下げして」残した人
この記事を書きながら、ずっと引っかかっていたことがあります。
マウンテンボムは、フィニッシャーとして生まれた技です。そして、相手に怪我をさせた。その後、天山さんは技を封印せず、威力を下げて残しました。フィニッシュホールドの地位からは降ろして、つなぎ技として。
普通、逆をやりたくなりませんか。自分の代名詞なら、もっと危なく、もっと派手に、もっと決定打らしくしたい。少なくとも私が20代なら、そう考えたと思います。
でも天山さんがやったのは「格下げして延命させる」ことでした。結果、この技は30年以上リングで生き続けた。IWGP初挑戦の若造が出した技が、引退の年まで現役だった。もし初期型のまま押し通していたら、どこかで封印されて終わっていたはずです。
営業を20年やってきて、これは相当刺さります。
私は21歳で営業に抜擢されて、最初のメーカー研修で「お前ら代理店は営業失格だ」とボロクソに否定されました。あの頃の私の売り方は、たぶん初期型のマウンテンボムでした。威力だけ高くて、相手のことを考えていない。押し切れば通ることもあるけど、通った先で誰かが痛い目に遭う。
そこから20年かけて、私のやり方は削られました。強く押さなくなったし、決定打を狙わなくなった。代わりに「流れを変える一手」としてなら、いつでも出せるようになった。かつての自分が見たら「丸くなった」と言うでしょう。でも丸くしたから、20年も現場に立っていられるんですよ。
威力を削ってでも、技を殺さなかった。
長く現役でいる人は、たいてい何かを削っている。
天山さんは、初観戦がドラゴンゲートだった私にとって、映像で追いかけてきた選手です。生で観られなかったことは正直くやしい。でも、映像で何百回と観てきたあのカウンターの担ぎ上げは、いま思えば「若い頃の自分の技を、大人の使い方で出し続けている姿」でした。
🐄(ウッシ小声:ちなみに私が営業で削ったもの第1位は「値引きで押し切る」です。当時の上司にも同じことを言われました。……つまり私の肋骨にヒビを入れていたのは、たぶん私自身でした)
❓ マウンテンボムに関するよくある質問
Q1. マウンテンボムは誰の技ですか?
A. 天山広吉さんが考案したオリジナル技です。分類としては水車落としの派生技にあたります。
Q2. マウンテンボムのやり方を簡単に教えてください。
A. ロープの反動で返ってきた相手に対し、90度の位置から首と股の間に左右の手を掛け、肩へ担ぎ上げ、約90度の回転を加えながら軽く跳躍して後方へ反り落とす技です。詳しい3工程の分解は本文の図解をどうぞ。絶対に真似はしないでください。
Q3. バックドロップとは何が違いますか?
A. 掴む位置と、相手の姿勢が違います。バックドロップは相手の背後から胴を抱えて後方へ反り投げる技。マウンテンボムは相手の横(90度の位置)から首と股に手を掛けて肩の上に担ぎ上げてから後方へ落とします。担ぎ上げる工程が入るのが最大の違いです。投げ技全体の見分け方はプロレス技 一覧【図解】8ジャンル保存版に整理しています。
Q4. マウンテンボムはフィニッシュ技ですか?
A. 当初はフィニッシュホールドでしたが、現在は「試合の流れを変えるつなぎ技」としての色合いが強い技です。掛け手と受け手の全体重が受け手の体幹部に集中して危険だったため、後方へ反る際に手を離すフォームへ改良された経緯があります。
Q5. なぜフォームが変わったのですか?
A. Wikipediaには、天山さんが初めてIWGP戦で橋本真也さんと戦った際にこの技を出し、橋本さんの肋骨にヒビが入ったとの記述があります(一次資料は未確認)。のちに手を離すフォームへ変更されました。天山さんのIWGPヘビー級王座初挑戦は1995年2月4日、王者・橋本さんへの挑戦(当時の最年少挑戦記録とされる・23歳10か月)です。
Q6. 雪崩式マウンテンボムはありますか?
A. あります。大一番では雪崩式を披露することもあるとされています。通常型より落差が大きく、めったに見られない形です。
Q7. 8月15日の引退試合でマウンテンボムは見られましたか?
A. 当日の技の出入りは、アーカイブ映像でご確認ください。確実なのは、8月15日・両国国技館で天山さんが小島聡選手と引退試合を行い、時間無制限1本勝負・9分22秒、小島選手のラリアットで決着したこと。試合はNJPW WORLDでLIVE配信され、アーカイブで観られます。
Q8. 素人でも真似できますか?
A. 絶対にやめてください。資料にも「掛け手と受け手の全体重が受け手の体幹部に集中し危険」と明記され、Wikipediaにはプロのレスラーが受けて肋骨を負傷したとの記述もある技です(一次資料は未確認)。本記事は観戦理解のための構造解説です。
🔗 関連記事
- 天山広吉さんはなぜ引退するのか|現在の状態と決断の理由 ── 公表情報の範囲で整理した引退の背景
- 天山広吉さんの引退試合はいつ・どこで・相手は誰? ── 8月15日両国の日程・チケット・視聴方法
- 【闘魂列伝㉚】天山広吉 ── 猛牛35年のキャリア全記録
- 【闘魂列伝㉛】小島聡 ── 引退試合の相手、剛腕ラリアットの男
- テンコジカッターとは?やり方を構造から分解 ── マウンテンボムの体勢を土台にした合体技
- モンゴリアンチョップとは?やり方【図解】と使い手の系譜 ── 天山さんの打撃の代名詞と、その継承の物語
- アナコンダバイスとは?やり方【図解】5ステップ ── 天山さんが生んだ絞め技と派生形
- プロレス技 一覧【図解】8ジャンル保存版 ── 投げ技の全体像と見分け方
- プロレス配信サービス比較【2026年版】 ── 8月15日をどこで観るか、料金つきで
- 新日本プロレスの打ち上げで見た素顔 ── 第三世代の先輩たちの、リングを降りた姿
- プロレスカテゴリーの記事一覧
📚 出典・参考(2026年8月6日確認・5件)
- G1 CLIMAX 36 特設サイト(新日本プロレス公式)(8月15日・両国国技館「天山広吉引退試合」/本人コメント)
- 新日本プロレス公式YouTube:【NGなし!】猛牛・天山広吉さんに怒涛の15の質問!(2026年7月31日公開)(動画タイトルに「2026年8月15日引退試合 NJPW WORLDでLIVE配信!」の記載)
- 東スポWEB:【新日本】天山広吉さんの引退試合が決定 盟友・小島聡と最後のシングルマッチ(2026年7月18日)(引退試合の相手発表・本人マイクの全文)
- Wikipedia:水車落とし(「マウンテン・ボム」の項=考案者・構造・3要素・橋本真也戦での負傷・フォーム変更の経緯)
- Wikipedia:天山広吉さん(プロフィール・1995年2月4日のIWGP初挑戦・リングネームの由来・マウンテンボムの近年のフォーム・雪崩式・天中殺)
※試合日程・カード・配信の最新情報は必ず新日本プロレス公式サイトでご確認ください。技のフォームや年代は資料により表記が異なる場合があります。技名「マウンテンボム」の命名理由について、本記事執筆時点で一次資料は確認できませんでした。
⚠️ 再々掲・免責:本記事は観戦理解・技術構造の解説を目的としています。プロレス技を一般の方が他人に掛けることは極めて危険であり、刑事・民事の責任を問われる可能性もあります。絶対に真似しないでください。
マウンテンボムは、たぶん天山広吉さんの技の中でいちばん語られてこなかった技です。モンゴリアンチョップには唱和があり、アナコンダバイスには開発秘話がある。マウンテンボムには、そのどちらもありません。
あるのは、ロープから返ってきた相手を、一瞬で肩に担ぎ上げてしまうあの光景だけ。派手な前振りもなく、名乗りもなく、ただ体力と技術だけで成立する技です。
だからこそ、私はこの技が天山広吉さんというレスラーの本体だと思っています。担ぎ役に徹して、削られながら、35年リングに立ち続けた。
8月15日、両国国技館。何が起こるかは誰にも分かりません。それでも、あの担ぎ上げをリアルタイムで待てる最後の夜です。画面の前でもいいので、一緒に待ちましょう。
闘魂で、人生を叩き上げろ。マイペースにいきましょう🐄
営業部長のウッシでした。
─ 産地と現場の仲間へ ─
🤝 令和8年 熊本地震 災害応援寄附
プロレスは「立ち上がる姿」を見せてくれる競技です。いまリングの外で立ち上がろうとしている方たちへ。このリンクにアフィリエイトは付けていません——紹介料は1円も受け取りません。
熊本県への寄附(返礼品なし・1,000円〜)→ 八代市への寄附 →