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コジカッターとは?やり方【図解】|小島聡の代名詞
— 必殺技解説 —

コジカッターとは?やり方【図解】|小島聡の代名詞

USSIBLOG

※本記事はプロモーションを含みます

🔥 【2026年8月15日】天山広吉さんが引退しました。両国国技館・観衆7,777人(超満員札止め)。5分1本勝負として発表されていた最後の一戦は「時間無制限1本勝負」に変わり、9分22秒、小島聡選手のラリアットで決着。この日のことは→天山広吉さん、ありがとうございました|35年の花道この技を持つ男が、35年の盟友を送り出しました。

⚠️ 【重要・免責】本記事はプロレス観戦をより深く楽しむための「技術構造の解説」です。プロレス技は専門的な訓練を積んだプロレスラーだけが行う高度な格闘技であり、カッター系の技は相手の顔面・顎・頸部に強い衝撃が集中します。受け身の訓練を積んでいない人が他人に掛ければ、重大な損傷につながります。絶対に真似しないでください。

「小島選手が首を抱えて一瞬で落とすあの技、名前なんだっけ」

「コジカッターって、ラリアットとどっちがフィニッシュなの?」

こんにちは、営業部長のウッシです。

2026年8月15日、両国国技館。天山広吉さんが35年のレスラー人生を終えた夜。その最後の相手を務めたのが、小島聡選手でした。

そして決着をつけたのは、コジカッターではなくラリアットでした。9分22秒。5分1本勝負として発表されていた試合は「時間無制限1本勝負」に変わり、最後は小島選手のあの右腕が天山さんを仕留めています。

それでも、この技を知っておく意味は変わりません。コジカッターは、その小島聡選手という男を語るうえで外せないもうひとつの代名詞だからです。

この記事では、コジカッターという技を構造から分解します。そのうえで、天山さんと小島選手のシングル対戦記録を、決まり手まで並べて、この技が盟友に決まった記録があるのかを、確認できた事実だけで検証します。

予想はしません。並べるだけです。そして2026年8月15日、その答えは出ました。

✅ 結論:コジカッターとは(30秒で)

  • 最も定着した呼び名は「コジコジ・カッター」小島聡選手が使うダイヤモンド・カッターの呼称です(「コジマ・カッター」とも。実は本人が「恥ずかしい」と言ったのに定着してしまった名前)
  • 構造は相手の正面に背中を向けて立ち、相手の頭を自分の肩に乗せ、頭を掴んだまま前方へ大きく跳び、自分は仰向けに倒れながら相手の顔面をマットへ叩きつける
  • 小島選手が使い始めた理由はダイヤモンド・ダラス・ペイジ(DDP)さんに憧れていたから。技の系譜はエースクラッシャー(ジョニー・エースさん)→ ダイヤモンド・カッター(DDPさん)→ コジコジ・カッター
  • 小島選手のフィニッシュ・ホールドはラリアット。コジカッターは「流れを変える一撃」として使われることが多い、繋ぎの主砲です
  • 雪崩式コジコジ・カッターは2パターン存在(セカンドロープから放つ形と、トップロープで相手と正面から向き合い両腕で頭を掴む変形)
  • 天山広吉さんのマウンテンボムと合体させるとテンコジカッターになります
  • 2026年8月15日・両国国技館の天山さん引退試合で、小島選手が最後の相手を務めました。決着はコジカッターではなくラリアット(9分22秒)

🐄(ウッシ小声:公開時は「出るかどうか分からない」と書いていました。答えはラリアット。あの右腕で締めるのが、いちばん小島聡らしい終わり方だったと思います)

★★★★ 投げ技(カッター/フェイスバスター系)
コジコジ・カッター
剛腕の男が持つ、もう一枚のカード
👁 かけ方
相手の正面に背中を向けて立ち、相手の頭を自分の肩に乗せる。頭を掴んだまま前方へ大きくジャンプし、自分は仰向けに倒れ込む。うつ伏せに落ちる相手の顔面が、リングマット(あるいは自分の肩)に叩きつけられる。小島聡選手が使うダイヤモンド・カッターの名称で、「コジマ・カッター」とも呼ばれる。
⚔️ STATUS※プロレス30年・ウッシの独断評価
💥 破壊力 8
⚡ 速度 10
🎯 決定力 6
🎓 習得難度 5
⚠️ 危険度 7
🎭 魅せ度 9
🥋 使い手・元祖
使い手は小島聡選手(1970年9月14日生・東京都江東区出身/183cm・108kg/1991年7月16日デビュー)。原型はジョニー・エースさんのエースクラッシャー(改良型)で、それを教わったDDPさんがダイヤモンド・カッターとしてフィニッシュに磨き上げた。小島選手はDDPさんに憧れてこの技を使い始めた。
📜 ひとくちメモ
小島選手のフィニッシュ・ホールドはラリアット。コジカッターは決め技というより「試合の流れを変える一撃」として機能してきた。決定力の数字が低いのはそのため——弱いからではなく、この技のあとに必ず次の一撃が控えているから。雪崩式は2パターン存在する。

📌 この記事でわかること

  • コジカッターの呼び名の由来と、技の正確な形
  • やり方を4ステップで図解分解
  • ダイヤモンド・カッター/エースクラッシャー/RKOとの関係(系譜図つき)
  • 雪崩式コジコジ・カッター2パターン
  • 小島聡選手の技体系のどこに置かれている技なのか(ラリアットとの役割分担)
  • テンコジカッターへの発展
  • 2018年11月29日・後楽園——この技が仕事をした試合記録
  • 天山vs小島シングルの対戦記録を決まり手まで並べる。この技は盟友に決まったのか
  • 返し方・受け身という視点(プロの技術として)
  • 2026年8月15日、両国国技館。天山さんは引退した

🔪 コジカッターの正体|定着した呼び名は「コジコジ・カッター」

まず名前から片づけます。

検索では「コジカッター」と打つ人が多いのですが、最も定着している呼び名は「コジコジ・カッター」です。「コジマ・カッター」と表記されることもあります。どれで呼んでも同じ技を指しています。

そして、この名前には最高の逸話が残っています。当初は「ダイヤモンド・カッター」「コジマ・カッター」「コジコジ・カッター」と呼び名が定まらず実況もまちまちだったのですが、小島選手本人が週刊プロレス別冊の特集で「恥ずかしいのでコジコジ・カッターの呼び名は使わないでください」と発言。ところが代わりの新技名に言及がなかったため——コジコジ・カッターという名前のほうが定着してしまったのです(Wikipedia)。

項目内容
定着した呼び名コジコジ・カッター(別称:コジマ・カッター、コジカッター)
使い手小島聡選手
分類投げ技/カッター・フェイスバスター系
実体小島選手が使うダイヤモンド・カッターの名称
使い始めた理由ダイヤモンド・ダラス・ペイジ(DDP)さんに憧れていたから
主な役割試合の流れを変える一撃(フィニッシュはラリアット)
衝撃点顔面・顎・首・頭部
派生雪崩式(2パターン)/合体技テンコジカッター

ここでいちばん大事なのは4行目です。コジコジ・カッターという固有の新技があるわけではありません。ダイヤモンド・カッターという世界共通の技に、小島選手の名前が乗っているだけ。

でも、これはプロレスにおいてまったく軽い話ではないんです。同じ技でも、誰が出すかで名前が変わり、名前が変わると意味が変わる。その代表例がこの技です。

🐄(ウッシ小声:「コジコジ」って響き、強面のラリアット男に対してあまりに可愛いんですよ。この落差、いま思えば小島聡というレスラーそのものだなと)

ダイヤモンド・カッターとの違いは「誰が出すか」だけ

技の形そのものは、ダイヤモンド・カッターと同じです。資料に記録されている基本形はこうです。

技をかける相手の正面に背中を向けて立ち、相手の頭を肩に乗せ、頭を持ったまま前方に大きくジャンプし自らは仰向けに倒れ、うつ伏せに倒れる相手の顔をリングマット、あるいは肩に叩きつける技

読んで分かるとおり、「相手の頭さえ確保できれば成立する」技です。正面からでも、すれ違いざまでも、相手が走ってきた勢いを使ってでもいい。この入口を選ばない性質が、この技が世界中に広まった最大の理由です。

技そのものの5ステップ分解、DDPさんの人物像、ランディ・オートン選手のRKOとの関係はダイヤモンドカッターとは?やり方【図解】を解説に全部書いてあります。この記事と行き来すると、系譜が一本の線でつながります。

🔥 コジカッターのやり方|4ステップで図解分解

コジコジ・カッターの掛け方 模式図 相手の正面に背中を向けて立ち、相手の頭を自分の肩に乗せ、頭を掴んだまま前方へ跳んで自分は仰向けに倒れ、相手の顔面をマットへ叩きつける構造の抽象図。 コジコジ・カッター|横から見た構造 ① 頭を肩に乗せる ② 前へ跳んで、自分は仰向けへ 相手 小島選手(背中を向けて立つ) 頭を確保した瞬間、勝負は決まっている 前方へ大きくジャンプ →自分は仰向け 相手の顔面が落ちる 衝撃点:顔面・顎・首・頭部。受け身を取る時間はほぼ残らない ※模式図(実姿勢を簡略化) 絶対に真似しないでください

観戦理解のために、資料に記録されている動きを工程で分けます。

Step 1:相手の頭を確保する

すべてはここから。相手の頭・首に腕を巻きつけて確保します。

入口は本当に何でもいい。打ち合いの最中、バックを取られたところ、ロープの反動で相手が返ってきた瞬間。相手が勢いをつけているときほど深く決まるのがカッター系の性質です。攻めてきた力を、そのまま落下の威力に変換できるからです。

Step 2:相手の正面に背中を向け、頭を肩へ乗せる

ここが構造の核心です。相手に背中を向けて立ち、相手の頭を自分の肩に乗せる。

言葉にすると一行ですが、この体勢は「相手に背中を預ける」形でもあります。しかも、この時点でもう相手は逃げられない。頭を確保された時点で、体は付いてくるしかないからです。

Step 3:前方へ大きく跳ぶ

そして頭を掴んだまま、前方へ大きくジャンプ

ここでスピードが跳ね上がります。カッター系が「読めない」と言われる理由は、この跳躍が予備動作をほとんど必要としないから。実況が技名を叫び終わる前に、もう決着の音が鳴っている。

Step 4:自分は仰向けに倒れ、相手の顔面が落ちる

跳んだ小島選手は仰向けに倒れ込み、うつ伏せに落ちてくる相手の顔面がマット(あるいは小島選手の肩)に叩きつけられる

自分の落下エネルギーを、そっくり相手の顔面へ変換する。攻撃側は背中から落ちるだけなのに、受け側は顔から落ちる。この非対称さが、カッターという技の恐ろしさです。

この4ステップ、実際の試合では1秒かかりません。だから解説を聞き逃すと「何が起きたか分からない」まま会場だけが沸く。構造を頭に入れておくと、その1秒が見えるようになります。

⚠️ 再掲・免責:カッター系の技は、受け手が高度な受け身の技術で衝撃を分散して初めて成立します。訓練を受けていない人が他人に掛ければ、顔面・顎・頸椎の重大な損傷につながります。絶対に真似しないでください。

🏔 雪崩式コジコジ・カッターは2パターンある

コジカッターには、雪崩式が存在します。しかも1種類ではありません。

雪崩式とは、コーナーの上で技を仕掛け、その高さから落とす形の総称。地上で掛ける技に、コーナーの高さぶんの落差が加算されます。

資料に記録されている雪崩式コジコジ・カッターは、2パターンです。

位置
① 通常型セカンドロープに登る地上のコジカッターに高さを足した形
② 変形トップロープに登り、相手と正面から向き合う両腕で相手の頭を掴んで仕掛ける

面白いのは②です。通常のカッターは相手に背中を向けて頭を肩に乗せる技なのに、この変形は正面から向き合って両腕で頭を掴む。つまり、相手の顔を見ながら落とす形になっています。

同じ技名で、フォームが根本から違う。「コジカッター」というひとつの名前の下に、これだけの引き出しがある。四半世紀を超えてひとつの技を使い続けるというのは、こういうことなんだと思います。

🐄(ウッシ小声:正面から向き合って頭を掴む雪崩式。ここぞの一発だけに用意された型ですよね。……8月15日、コーナーに登る場面があるのかどうか、当日はそれだけで胃が痛かったです)

💥 小島聡選手の技体系|コジカッターは「決め技」ではない

ここは誤解されやすいところなので、はっきり書きます。

コジカッターは、小島聡選手のフィニッシュ・ホールドではありません。

小島選手の代名詞は、あくまでラリアットです。スタン・ハンセンさんのもとを訪ねて極意を直接伝授された技で、必要最小限の力でインパクトの瞬間にカチ上げるウエスタン・ラリアットが主流。アームカバーを外して放り投げる、あの決めの動作ごと含めて小島聡選手です。

小島選手の主要な武器を並べると、役割分担がはっきり見えてきます。

技名役割内容
ラリアットフィニッシュスタン・ハンセンさん直伝。ウエスタン・ラリアットが主流。小島選手の代名詞
コジコジ・カッター流れを変える一撃ダイヤモンド・カッターの小島選手版。カウンター性が武器
CCD(コジ・クラッシュ・ダイナマイト)フィニッシュ級三沢光晴さんのエメラルド・フロウジョンとほぼ同型。担ぎ上げる方向と落とす方向が逆サイド
いっちゃうぞエルボー連携・見せ場マシンガン・チョップ→反対コーナーへ振る→ジャンピング・エルボー→「いっちゃうぞ! バカヤロー!」→トップロープからダイビング・エルボー・ドロップ

この表を見ると、コジカッターの立ち位置がよく分かります。フィニッシュではないけれど、フィニッシュへ持っていくための最重要ルート。

劣勢をひっくり返す。相手の勢いを断ち切る。会場の空気を一気に自分側へ引き寄せる。そしてその直後にラリアットの体勢に入る。

だからステータスカードの「決定力6」は、弱さの数字ではありません。この技の後ろに必ず次の一撃が控えている、という設計の数字です。

📺 フィニッシュ側の技を、公式映像で

小島選手の”本命”のほうは、新日本プロレス公式チャンネルの「技図鑑」シリーズで観られます。コジカッターが何のために出されるのか——その答えがこの数十秒です。

📺 【新日本プロレス 技図鑑】ラリアット / 小島 聡(新日本プロレス公式チャンネル)

ラリアットそのものの分解と、ハンセンさん→長州力さん・小橋建太さん→オカダ・カズチカ選手と続く系譜はラリアットとは?剛腕・ウエスタンとの違いを図解で解説へどうぞ。コジカッターとラリアットはセットで理解したほうが、絶対に面白い。

🧬 技の系譜|エースクラッシャーから、テンコジカッターまで

コジカッターは、いきなりポンと生まれた技ではありません。アメリカで生まれた技が、海を渡って名前を変え、さらに合体技へ進化していく——その途中の一区間にあります。

段階技名誰の技か人数
① 原型エースクラッシャー(改良型)ジョニー・エースさん1人
② 世界的に有名にダイヤモンド・カッターDDPさん1人
③ 日本での名称コジコジ・カッター小島聡選手1人
③’ 飛びつき式へRKOランディ・オートン選手1人
④ 合体技へテンコジカッター天山広吉さん+小島聡選手2人

① → ② アメリカでの誕生

原型はジョニー・エースさんが使っていたエースクラッシャー(改良型)。これを、エースさんと親交のあったダイヤモンド・ダラス・ペイジ(DDP)さんが教わり、「ダイヤモンド・カッター」の名でフィニッシュに磨き上げて世界的に有名にしました。

③ 日本へ|「憧れ」から始まった技

そのダイヤモンド・カッターを、小島選手が自分の武器にします。理由が良いんです。小島選手自身がDDPさんに憧れていたから

強くなるために選んだ技ではなく、好きだから使い始めた技。それが四半世紀を超えて現役で使われている。プロレスの技の増え方って、けっこうこういうものだと思います。

なお、この技が1997年に初公開され、当時敵対関係にあった天山広吉さんからフォールを奪う形で新必殺技としてアピールされたという記述が、プロレスファンサイトに残っています。ただしこの初公開の日付・大会名を明記した一次資料は、本記事の調査では確認できませんでした。ですので「そう伝えられている」以上の書き方はしません。

🐄(ウッシ小声:もしこれが本当なら、この技が最初に沈めた相手が天山さんということになります。……いや、確認できていないので、これ以上は言いません。言いませんけど、震えますよね)

④ 合体技へ|テンコジカッター

そして、この1人技は2人技へ進化します。

天山広吉さんがマウンテンボムの体勢で相手の体を抱え上げ、そこへ小島選手が相手の首を捕らえてコジコジ・カッターで叩きつける。これがテンコジカッターです。

コジカッター単体だと、相手の頭を肩に乗せられる高さは「立っている相手の身長ぶん」が上限。ところが天山さんが担ぎ上げてくれれば、そこから落とせる。同じカッターでも、落差がまるで違う技になります。

個人技の限界を、相方の力で突破した。それがテンコジカッターの正体です。合体技としての役割分担、ダッドリー・デス・ドロップ(3D)との同型関係、テンコジ35年の関係史はテンコジカッターとは?やり方を構造から分解に全部まとめてあります。この記事の”続き”は、そっちです。

天山さん側の土台となる技はマウンテンボムとは?やり方を図解で解説、天山さんの必殺技8つの全体像は天山広吉さんの技一覧にあります。

📜 2018年11月29日、後楽園|この技が仕事をした夜

「流れを変える一撃」という説明だけだと、正直ピンと来ないと思います。だから、実際にこの技が仕事をした試合記録をひとつ置いておきます。

⚔️ 2018年11月29日・東京 後楽園ホール『WORLD TAG LEAGUE 2018』

テンコジ(天山広吉さん&小島聡選手)vs K・E・S(デイビーボーイ・スミスJr.選手&ランス・アーチャー選手)

  • K・E・Sが試合終盤まで天山さんに集中攻撃
  • 小島選手がマシンガンチョップとコジコジカッターでK・E・Sを蹴散らす
  • そこから起死回生のテンコジカッター
  • これを返された流れで、天山さんがコーナーに駆け上りムーンサルトプレス——3カウント

試合後の天山さんのコメント:「パーフェクトに決まったと思うよ。何年ぶりかにやったけど」

この流れ、美しくないですか。

コジカッターで空気を変える。そこからテンコジカッターへ。そして最後は天山さんが締める。

コジカッターは3カウントを取っていません。でも、この技が出ていなければ、あの夜の勝利はなかった。「流れを変える一撃」というのは、こういうことです。

🐄(ウッシ小声:営業でいうと、契約書にハンコを押させる人より、その前に空気を変えた人のほうが偉いことって、たまにあるんですよ。数字には残らないんですけどね)

🔥 そして、8月15日|この技は盟友に決まったことがあるのか

ここからが本題です。

2026年8月15日(土)、両国国技館。大会名は「G1 CLIMAX 36 〜天山広吉引退〜」。天山広吉さんが35年のレスラー人生に終止符を打った日です。相手は小島聡選手5分1本勝負と報じられていましたが、当日は時間無制限1本勝負に変更され、9分22秒の激闘となりました。

つまり——コジカッターが天山広吉さんに向けて放たれる機会は、2026年8月15日の1試合だけでした。そしてその試合の決着は、コジカッターではなくラリアットでした。

小島選手は引退しません。この先も何度でもコジカッターを出すでしょう。でも、その受け手が天山さんであることは、8月15日でおしまい。

では、この技は過去に天山さんを沈めたことがあるのか。予想はしません。確認できた記録を、並べます。

対戦記録データベース上、二人のシングルは通算10戦・天山さん6勝・小島選手3勝・1引き分けとされています。以下は、日付・決まり手まで確認できた試合の一覧です。

天山広吉さん vs 小島聡選手|シングル対戦の記録

日付会場・大会内容決まり手/勝者
1991年7月16日小島選手のデビュー戦(相手=山本広吉/現・天山広吉さん)
1996年1月4日東京ドーム『96 WRESTLING WORLD in 闘強導夢』小島選手の凱旋帰国試合9分24秒 ダイビングヘッドバット→片エビ固め/天山さん
1996年5月26日大宮スケートセンターシングルマッチ(『BEST OF THE SUPER Jr.』開催シリーズ中)小島選手(決まり手は未確認)
2001年8月10日両国国技館G1 CLIMAX 公式戦20分53秒 ムーンサルトプレス/天山さん
2004年12月11日大阪府立体育会館30分時間切れ引き分け
2005年2月20日両国国技館史上初 IWGP&三冠ダブルタイトル戦59分45秒 KO/小島選手
2005年5月14日東京ドーム『NEXESS』IWGPヘビー級選手権19分34秒 変形TTD/天山さん
2006年8月13日両国国技館G1 CLIMAX 優勝決定戦27分36秒 オリジナルTTD/天山さん(3度目の優勝)
2011年8月14日両国国技館G1 CLIMAX 公式戦オリジナルTTD/天山さん
2011年10月10日両国国技館『DESTRUCTION』小島選手の復帰戦ラリアット/小島選手
2011年11月12日大阪『POWER STRUGGLE』決着戦15分49秒 ムーンサルトプレス/天山さん
2015年3月21日名古屋国際会議場直近のシングル17分0秒 ムーンサルトプレス/天山さん
2026年8月15日両国国技館天山広吉さん 引退試合(時間無制限1本勝負)9分22秒 小島聡選手のラリアット→片エビ固め

※対戦成績・日付は対戦記録データベースおよび各種記録より。上記の「通算10戦」には、1991年のデビュー戦と1996年1月4日の凱旋帰国試合は含まれていません。これ以外の詳細が記録されている場合があります。

見てください。いちばん下の行は、当日の夜に埋まりました。

そして、確認できた決まり手を読むと、こうなります。

📋 確定記録から言えること(2026年8月13日時点)

  • 小島選手のシングル3勝のうち、決まり手が確認できたのは2005年=KO(天山さんの脱水症状)2011年=ラリアット(1996年の凱旋帰国試合は決まり手未確認)
  • つまりコジカッターが天山さんを仕留めた記録は、確認できませんでした(※1997年の初公開にまつわる伝聞は一次資料未確認のため除く)
  • 一方でタッグでは、2018年11月29日の後楽園のように、コジカッターが流れを変えてテンコジカッターへつながった記録が残っています
  • つまりこの技は、天山さんを倒すためではなく、天山さんの隣で出てきた技だった
  • そして8月15日、最後の一戦の決着はラリアット→片エビ固め(9分22秒)でした

これが、確定記録から言える全部です。

コジカッターは、天山広吉さんを沈めるための技ではありませんでした。並んで戦うときに、隣で流れを変えるための技だった。テンコジカッターという合体技になったのも、そういう関係だったからです。

その技を、初めて「倒すため」だけに使える場が来た。しかも最後の1回。そして結果として、最後を締めたのはラリアットでした。

そして答えが出ました。コジカッターは決着に使われませんでした。最後を締めたのは、小島選手のもう一つの代名詞・ラリアットでした。

分かっているのは、その5分間に、可能性が乗っているということ。それだけです。それだけで、十分すぎませんか。

🐄(ウッシ小声:予想記事は書きません。書けません。でも、あの技が出た瞬間の両国のどよめきを想像すると、それだけで3日待てます)

📺 天山広吉引退試合CM/2026.8.15 東京・両国国技館(新日本プロレス公式チャンネル)

タイトルに「完売御礼!」と入っています。両国国技館、満員。お別れ会ではなく、お祭りです。

天山さん側から見た二人のシングル史は天山vs小島のシングル名勝負に、引退までのキャリア全記録は【闘魂列伝㉚】天山広吉【闘魂列伝㉛】小島聡にまとめてあります。3日あれば、全部読めます。

🛡 返し方・受け身|プロがやっていること

技記事として、返し方の視点も置いておきます。ただし、これは観戦理解のための話です。

カッター系の技は、「掛かってから返す」のがきわめて難しい技です。頭を確保されて肩に乗せられた時点で、跳躍までがコンマ数秒。そこから抵抗する時間はほぼ残りません。

だから、リング上で見られる対処はほぼすべて「掛けさせない」側にあります。

対処の方向内容
頭を渡さない首・頭を抱え込まれる距離に入らない。カッター使いに対して距離を詰めすぎない立ち回り
捕まった瞬間に腰を落とす頭を取られた直後に重心を下げ、相手の跳躍に付いていかない
先に相手を持ち上げる掛けられる前に自分が主導権を取り、投げ技の体勢へ切り替える
走らないカッター系は相手の勢いを利用する技。走り込まされている時点で、相手の土俵

最後の行が、この技のいちばん怖いところです。攻めているつもりの選手が、いちばん深く食らう。ダイヤモンド・カッター系がカウンターの代表格と言われるのは、この構造があるからです。

そして受け身の側。顔面から落ちる技の受け身は、素人には物理的に取れません。プロレスラーが何年もかけて体に入れる技術であって、「コツを知っていれば大丈夫」という類のものではない。

⚠️ 再掲・免責:本記事の「返し方」は、試合を観るときの解像度を上げるための構造説明です。実践を勧めるものでは一切ありません。カッター系の技を訓練を受けていない人が他人に掛ければ、顔面・顎・頸椎に重大な損傷を与えます。絶対に真似しないでください。

📺 8月15日を、どう観返すか

引退試合も、8月28日(金)20:00〜22:00にテレ朝チャンネル2で放送された天山広吉名勝負特集「不屈の猛牛・激闘の果てに」も、放送を終えました。いまから名勝負をまとめて追うなら、配信のアーカイブが本番です(視聴方法は後述)。

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8月15日(土)の引退試合はスカパー! テレ朝チャンネル2(CS299)で生中継されました。16日の優勝決定戦、28日の引退特番「不屈の猛牛・激闘の果てに」も放送済みですが、テレ朝チャンネル2では今後も新日本プロレスの大会中継・特集が続きます。テレ朝チャンネル1&2だけの契約なら視聴料 月1,100円+基本料429円(実質1,529円/月)、加入月は基本料・視聴料ともに0円申し込みはWEB完結、手続き後およそ30分で視聴開始(受信環境が整っている場合)。
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先に落とし穴だけ言っておきます。スカパー!が映るかどうかは家のアンテナ次第です。「BSは映るから大丈夫」と思って申し込んだら、BSアンテナが古い型で110度CSに非対応だった——これが毎年いちばん多い事故。申し込む前に公式の「BSアンテナ診断」を通してください。数分で終わります。

スマホ・PC派はNJPW WORLD(月1,298円・Webブラウザ登録の場合)。こちらもLIVE配信があり、アーカイブで何度でも見返せるのが強みです。テンコジのタッグ時代のコジカッターを観返したいなら、こちらのほうが向いています。

テレビ派・ネット派どちらが自分に合うかの比較表、料金、視聴手順は天山広吉さんの引退試合を生中継で観る方法に全部まとめました。アーカイブで観返す前の整理にどうぞ。

8月15日を振り返る一冊に。天山さん・小島選手・永田選手・中西さんの4人が、自分の言葉でキャリアを語った一冊です。「あの技を出していた頃、何を考えていたか」が入っています。

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🐄 ウッシ視点:憧れで始めた技が、四半世紀を超えてもつということ

この記事を書きながら、ずっと引っかかっていた一行があります。

小島選手がコジカッターを使い始めた理由は、DDPさんに憧れていたから。

強くなるために選んだのでもない。勝つために計算したのでもない。好きだったから、やってみた。それだけです。

それが四半世紀を超えて、リングで生き残っている。

営業を20年やってきて、私はこれがいちばん刺さりました。

私の営業のやり方には、明らかに誰かの真似から入ったものがいくつもあります。21歳で営業に抜擢されて、最初のメーカー研修で「お前ら代理店は営業失格だ」とボロクソに否定されたとき、その担当者と一度だけ夜ご飯に行きました。「どうやったら営業マンになれますか」と聞いたら、怒らずにこう言われた。

「ミッキーマウスはぬいぐるみを着たらミッキーになる。自分が思う良い営業マンのぬいぐるみを着て、なりきれ」

あれから、私はずっと誰かのぬいぐるみを着ています。憧れた人の話し方、間の取り方、断られたあとの一言。全部借り物から始まりました。そして借り物のまま、営業歴20年目もった。

コジカッターも、たぶん同じです。DDPさんから借りたフォームに「コジコジ」という名前が付いた瞬間、それは小島聡選手のものになった。借り物が、名前をもらって自分のものになる。

憧れで始めたものが、四半世紀を超えて現役でいる。

オリジナルかどうかより、続けたかどうか。

そしてもうひとつ。

この技は、ずっと天山さんの隣で出てきた技でした。コジカッターで空気を変えて、天山さんが担いで、二人で落とす。テンコジカッターという合体技は、そういう積み重ねの結果として生まれています。

その隣が、8月15日でなくなりました。

🐄(ウッシ小声:この段落、3回消しました。しんみりさせたくないんですよ。だって完売御礼のお祭りなんですから)

だから、しんみりはやめます。あれは祭りでした。両国国技館は観衆7,777人の超満員札止め。同じ日にG1の準決勝まで組まれていた。35年ぶんのファンが集まって、あの「テンザン」コールが鳴った。デビュー戦で向かい合った二人が、35年目の夜にもう一度向かい合った。

こんなにワクワクする土曜日、そうそうありません。

❓ コジカッターに関するよくある質問

Q1. コジカッターとは、どんな技ですか?

A. 小島聡選手が使うダイヤモンド・カッターの名称で、最も定着した呼び名がコジコジ・カッターです。相手の正面に背中を向けて立ち、相手の頭を肩に乗せ、頭を掴んだまま前方へ跳んで自分は仰向けに倒れ、相手の顔面をマットへ叩きつける技です。

Q2. コジカッターは小島選手のフィニッシュ技ですか?

A. いいえ。小島選手のフィニッシュ・ホールドはラリアット(スタン・ハンセンさん直伝のウエスタン・ラリアットが主流)です。コジカッターは試合の流れを変える一撃として使われることが多い技です。

Q3. なぜ「コジコジ」なんですか?

A. 小島選手の愛称「コジ」が技名になったものです。「コジマ・カッター」と呼ばれることもあります。技そのものはダイヤモンド・カッターで、小島選手がDDPさんに憧れていたことから使い始めたと記録されています。

Q4. ダイヤモンドカッターやRKOと何が違うんですか?

A. 技の形は同系統です。原型はジョニー・エースさんのエースクラッシャーで、DDPさんが「ダイヤモンド・カッター」として有名にし、小島選手版が「コジコジ・カッター」、飛びつき式の派生がランディ・オートン選手の「RKO」。詳しい系譜はダイヤモンドカッターの記事へ。

Q5. 雪崩式コジコジ・カッターはありますか?

A. あります。しかも2パターン。①セカンドロープに登って放つ形と、②トップロープに登って相手と正面から向き合い、両腕で頭を掴んで仕掛ける変形です。

Q6. テンコジカッターとコジカッターは何が違いますか?

A. コジカッターは小島選手ひとりの技テンコジカッターは天山さんと2人でやる合体技です。天山さんがマウンテンボムの体勢で相手の体を担ぎ上げ、そこへ小島選手がコジカッターで首を落とします。落差が段違いになります。詳しくはテンコジカッターの記事へ。

Q7. 8月15日の引退試合でコジカッターは決まりましたか?

A. 決まり手はコジカッターではありませんでした。引退試合は時間無制限1本勝負・9分22秒、最後は小島聡選手のラリアット→片エビ固めで決着しています。なお、確認できたシングルの記録の中にも、コジカッターが天山さんを仕留めた試合は見当たりませんでした(本文の対戦表を参照)。

Q8. コジカッターの返し方はありますか?

A. 掛かってから返すのは極めて難しい技です。リング上で見られる対処は「掛けさせない」側——頭を渡さない、捕まった瞬間に腰を落とす、先に自分が主導権を取る、走り込まされない、といった立ち回りが中心になります。いずれも観戦理解のための説明であり、実践を勧めるものではありません。

Q9. 素人でも真似できますか?

A. 絶対にやめてください。顔面・顎・頸部に強い衝撃が集中する技で、受け身も専門的な訓練が必要です。本記事は観戦理解のための構造解説です。

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📚 出典・参考(2026年8月13日確認・9件)

※スカパー!の放送日時・料金は2026年8月7日にスカパー!公式で確認した内容です。放送内容・料金は変更される場合があるため、申し込み前に必ず公式サイトでご確認ください。試合日程・カード・配信の最新情報は新日本プロレス公式サイトが一次情報です。

コジコジ・カッターの初公開時期について:「1997年に初公開され、当時敵対関係にあった天山広吉さんからフォールを奪って新必殺技としてアピールした」という記述がプロレスファンサイトに見られますが、大会名・日付を特定できる一次資料は本記事の調査では確認できませんでした。本文でも確定情報として扱っていません。

※天山さんvs小島選手のシングル対戦記録は、当ブログ天山vs小島のシングル名勝負で整理した内容に基づいています。年代・戦績は資料により表記が異なる場合があります。

⚠️ 再々掲・免責:本記事は観戦理解・技術構造の解説を目的としています。プロレス技を一般の方が他人に掛けることは極めて危険であり、刑事・民事の責任を問われる可能性もあります。絶対に真似しないでください。

おわりに|そして、8月15日だった

コジカッターは、憧れから始まった技です。

DDPさんに憧れて使い始めた。名前は「コジコジ」。決め技ではなく、流れを変える一撃。3カウントを取る役ではなく、3カウントへの道をつくる役。

その技が、四半世紀を超えてリングで生きている。

そして、ずっと天山広吉さんの隣にありました。コジカッターで空気を変え、天山さんが担ぎ、二人で落とす。テンコジカッターという合体技は、この技があったから生まれた。

その隣が、8月15日で終わりました。

8月15日(土)、両国国技館。完売御礼・観衆7,777人の超満員札止め。「G1 CLIMAX 36 〜天山広吉引退〜」。天山広吉さん vs 小島聡選手、時間無制限1本勝負・9分22秒。

決着はコジカッターではなく、ラリアットでした。それもまた、二人らしい幕切れだったと思います。

生中継はスカパー! テレ朝チャンネル2とNJPW WORLDで行われました。見逃した人は、あの9分22秒をアーカイブで受け取ってください。

35年です。35年かけて、円が閉じました。

ありがとう、8月15日。

闘魂で、人生を叩き上げろ。マイペースにいきましょう🐄

営業部長のウッシでした。


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