TTDとは?やり方を図解で解説|天山広吉さんの脳天直撃
※本記事はプロモーションを含みます
モンゴリアンチョップでもない。アナコンダバイスでもない。
天山広吉さんには、もう一つ「これが出たら試合が終わる」という技があります。TTDです。
3文字の略称なので、プロレスを観始めた人には何のことか分からないと思います。この記事では、TTDとは何なのか、どう組み立てられているのかを図解で分解します。
テンザン・ツームストン・ドライバーの略。天山広吉さんによる変形ツームストン・パイルドライバーです。ボディスラムの体勢から相手を逆さまに抱え上げ、相手の首に自分の腕を回して固定し、膝をつきながらマットへ落として脳天を突き刺します。首に腕を回すこの一手が、通常のツームストンとの決定的な違い。危険度が高く、初期型は完全に封印されています。
⚠️ 【重要・免責】本記事はプロレス観戦を深く楽しむための「技術構造の解説」です。TTDは相手を逆さまにして頭部からマットへ落とす、極めて危険な技です。専門的な訓練を積んだプロレスラーだけが、受け身を取れる相手に対してのみ行えるものです。一般の方が真似をすると、頸椎損傷など生命に関わる重大な事故につながります。絶対に真似しないでください。
TTDの正体:ツームストンに「首固定」を足した技
まず土台となるツームストン・パイルドライバーから整理します。
パイルドライバーは、相手を逆さまにして頭からマットへ落とす技の総称です。その代表的な派生がツームストン・パイルドライバー——相手を自分の正面で逆さに抱え、膝をついて落とす形です(詳しくは パイルドライバーの解説 に書きました)。
TTDは、そこに天山さんならではの一手が加わります。
| 通常のツームストン | TTD | |
|---|---|---|
| 抱え方 | 正面で逆さに抱える | ボディスラムの体勢から入る |
| 首 | 挟み込む | 自分の腕を回して固定する |
| 落とし方 | 膝をついて落とす | 膝をつきながらマットへ |
| 主 | 多くの選手が使用 | 天山広吉さんの代名詞 |
首に腕を回す。 これがTTDの核心です。相手の頭が逃げる余地を消し、落下の軌道を完全に支配する。だから「決まったら終わり」の説得力が段違いになります。
TTDの組み立て|3つの工程
① 担ぐ
ボディスラムの体勢から入ります。ここが独特です。
通常のツームストンは相手と正面から組んで抱え上げますが、TTDは一度ボディスラムの形を作ってから逆さへ持っていく。相手からすると「投げられる」と思った瞬間に軌道が変わるわけです。
② 首に腕を回す
この工程がTTDをTTDたらしめています。
逆さまになった相手の首に、天山さんが自分の腕を巻きつける。こうすると相手の頭部が完全に固定され、落下の角度も速度も、かける側が支配することになります。
観ている側からすると、ここで「あ、入った」と分かる。会場のボルテージが上がる瞬間です。
③ 膝をついて落とす
そのまま膝をつきながらマットへ。相手は脳天からマットに突き刺さります。
膝をつくというのは、ただ落とすのではなく着地点をコントロールしているということでもあります。危険な技だからこそ、かける側の技術で成立している。
危険すぎて封印された「原型TTD」がある
ここがTTDを語るうえで外せない部分です。TTDには、いま使われていない初期型があります。
| 形 | 説明 | 現在 |
|---|---|---|
| 原型TTD | ツームストン体勢から尻餅をつくように落とす形 | 完全に封印 |
| オリジナルTTD | 開脚ジャンプで相手の脳天をマットに突き刺す形 | 怪我が多く改良された |
| 着座式(現行) | 膝をつきながら落とす形 | 現在の形 |
「開脚ジャンプで脳天を突き刺す」——文字にすると、どれだけ危険か伝わると思います。怪我が多かったため着座式に改良されたと伝えられています。
技が進化するとき、たいていは「より派手に」向かいます。でもTTDは逆でした。より安全な方向へ改良され、初期型は封印された。
35年間リングに立ち続けた選手が、途中で技の形を変えている。その意味を考えると、少し胸が詰まります。
35年を映像で振り返る
文章だけでは伝わらない部分があります。新日本プロレス公式が公開している、天山さんの35年をたどるヒストリー映像です。
📺 【ヒストリー】猛牛・天山広吉さん ー激闘、友情、感動―35年の歴史(新日本プロレス公式)
天山さんの3大必殺技|TTDはどこに位置するのか
天山さんには代名詞と呼べる技が複数あります。整理するとこうなります。
| 技 | 種類 | 決まり方 | 記事 |
|---|---|---|---|
| モンゴリアンチョップ | 打撃 | 会場を沸かせる象徴技 | 解説を読む |
| アナコンダバイス | 絞め技 | ギブアップを奪う | 解説を読む |
| TTD | 投げ技 | 脳天から突き刺してフォール | この記事 |
| マウンテンボム | 投げ技 | 天山さん考案の一撃 | 解説を読む |
| ムーンサルトプレス | 飛び技 | 若き日の武器 | 解説を読む |
打撃・絞め・投げ・飛び。全部持っている。 これが天山広吉さんという選手の凄みです。
とくにTTDはフォールを取りにいく技なので、試合の締めくくりに来ます。モンゴリアンチョップで会場を沸かせ、アナコンダバイスで締め上げ、それでも倒れない相手をTTDで仕留める——これが天山さんの勝ちパターンでした。
アナコンダバイスの派生技も整理しておく
TTDと並ぶ天山さんの武器、アナコンダバイスにも派生形があります。せっかくなので一覧にします。
| 技 | 初披露 | 形 |
|---|---|---|
| アナコンダ・バイス | 2003年 | 基本形。V1アームロックと袈裟固めの複合 |
| アナコンダX | 2011年 | 複雑な腕固めと首絞めの複合。この1試合の披露のみ |
| アナコンダ・マックス | 2014年 | コブラクラッチから倒し込み、両足を放り出して頸部を圧迫 |
| アナコンダ・クロス | — | 右腕を交差させて極める。バイスで落ちない相手用 |
アナコンダXは1試合しか出ていません。 こういう「1回だけの技」があるのも、長いキャリアの面白さです。
8月15日、TTDは出るのか
2026年8月15日、両国国技館。天山さんの引退試合の相手は小島聡選手でした。
正直に書くと、この記事を書いた時点ではTTDが出るかどうか分かりませんでした。
天山さんは2025年春から腰と膝の負傷で長期欠場し、手術を受けています(詳しくはこちら)。TTDは相手を担ぎ上げる技で、腰と膝に最も負担がかかる種類の技です。
それでも——テンコジの相方との最後のシングルで、この技が出ないとも思えない。
そして決着は9分22秒、小島選手のラリアットでした。TTDでの決着ではありません。それでも、この技が天山広吉さんという選手の35年を語るうえで欠かせない一つであることは変わりません。
観方は 生中継で観る方法 にまとめました。スカパー!のテレ朝チャンネル2で15:00〜19:00の生中継です。
❓ TTDに関するよくある質問
Q1. TTDは何の略ですか?
A. テンザン・ツームストン・ドライバー(Tenzan Tombstone Driver)の略です。天山広吉さんの名前が技名に入っている、いわゆる「オリジナル技」にあたります。
Q2. 通常のツームストン・パイルドライバーと何が違いますか?
A. 相手の首に自分の腕を回して固定する点が最大の違いです。また入り方も、ボディスラムの体勢から逆さへ持っていく独特の形になっています。
Q3. TTDは真似できますか?
A. 絶対にやめてください。 相手を逆さまにして頭部からマットへ落とす技で、頸椎損傷など生命に関わる事故につながります。受け身を含めた専門的な訓練を積んだプロレスラーだけが行えるものです。
Q4. 封印された形があると聞きました
A. 原型TTD(ツームストン体勢から尻餅をつくように落とす形)は完全に封印されています。また開脚ジャンプで脳天を突き刺すオリジナルTTDも、怪我が多かったため着座式に改良されました。
Q5. 天山さんの一番の必殺技はどれですか?
A. 決め方が違うので優劣はつけにくいです。会場を沸かせるのはモンゴリアンチョップ、ギブアップを奪うのはアナコンダバイス、フォールを取りにいくのがTTD——という役割分担で見ると分かりやすいと思います。
Q6. 8月15日の引退試合でTTDは出ますか?
A. 分かりません。 天山さんは腰と膝の手術を経ており、TTDは担ぎ上げる分だけ負担が大きい技です。出るかどうかは当日を待つしかありません。
📚 参考・出典(2件)
- Wikipedia:天山広吉(技の形・原型TTDの封印・アナコンダ派生の初披露年/2026年8月8日確認)
- 新日本プロレス公式サイト
🐄 あわせて読みたい
─ 産地と現場の仲間へ ─
🤝 令和8年 熊本地震 災害応援寄附
プロレスは「立ち上がる姿」を見せてくれる競技です。いまリングの外で立ち上がろうとしている方たちへ。このリンクにアフィリエイトは付けていません——紹介料は1円も受け取りません。
熊本県への寄附(返礼品なし・1,000円〜)→ 八代市への寄附 →