アックスボンバーとは?やり方とラリアットとの違い【図解】
※本記事はプロモーションを含みます。
こんにちは、営業部長のウッシです。
「アックスボンバー」――腕を直角に曲げ、走り込んでくる相手に打ちつける。巨体から放たれるあの一撃は、1980年代の日本マットを熱狂で埋め尽くしました。使い手はハルク・ホーガンさん。アックスボンバーは、ホーガンさんの代名詞とされる打撃技です。
そのホーガンさんは、2025年7月に71歳で世を去りました。この記事は追悼の気持ちも込めて、彼が日本に残した「斧爆弾」を、30年プロレスを観てきた部長の目線で丁寧に分解します。「ラリアットと何が違うの?」「なんで日本でだけ有名なの?」という疑問にも、事実の範囲で答えていきます。
📌 アックスボンバーとは?(結論から)
走り込む相手に対し、自分も走り込みながら片腕を「く」の字(L字)に折り曲げ、その曲げた腕を相手に打ちつける、変形のラリアットです。まっすぐに伸ばした腕をぶつけるラリアットとは「腕の形」が違うのが最大のポイント。
代名詞はハルク・ホーガンさん。デイリースポーツは、スタン・ハンセンさんが開発したラリアートのバリエーションのひとつに挙げています。面白いのは、これがほぼ日本限定のフィニッシャーだったこと。アメリカでは、レッグドロップで試合を決めることが多かったとされます(Number)。
1983年6月、第1回IWGP決勝でアントニオ猪木さんを失神KOに追い込んだ一戦でも知られます。※危険なため一般の方は絶対に真似しないでください。
⚠️ この記事は、観戦を楽しむための「技の構造解説」です。技は絶対に真似しないでください。くわしい注意は本文の中に書いています。
📌 この記事でわかること
- アックスボンバーの正体(辞書の説明)
- やり方・かけ方を流れで分解(※真似厳禁)
- ラリアットとの違い(腕をまっすぐ伸ばす vs 直角に曲げる)
- なぜ「日本限定の必殺技」だったのか(アメリカとの違い)
- ラリアットの本家、スタン・ハンセンさんとの関係
- 1983年IWGP決勝・猪木失神の一戦
- 「食らったらどうなる」――受け方と危険性のはなし
技の名前を覚えたら、次は「初めての観戦まで」を扱った入門書が近道です。『現代プロレス入門』は注目選手の見方から初めての観戦まで1冊で通しています。
🪓 アックスボンバーの正体:腕を直角に曲げて打ちつける打撃
アックスボンバーは、ラリアット系の打撃技に分類されます。「アックス(Axe)」は英語で斧(おの)のこと。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 別の書き方 | 斧爆弾 |
| 英語名 | Axe Bomber |
| 分類 | 打撃技(変形のラリアット) |
| 体勢 | 走り込む相手に、直角に曲げた片腕を打ちつける |
ラリアットと同じく、相手をロープに振り、走って戻ってくるところへ自分も走り込み、片腕を叩きつける――ここまでは共通です。違うのは、腕の形。ラリアットがまっすぐに伸ばした腕を相手の上半身にぶつけるのに対し、アックスボンバーは腕を直角に曲げて打ちつける(どちらもデジタル大辞泉プラス)。
そしてもうひとつ。アックスボンバーは相手の助走の勢いと、自分の助走の勢いが正面からぶつかる技です。だから見た目以上に衝撃が重い。ホーガンさんの場合、身長201センチ・体重120キロ(デイリースポーツ)という規格外の巨体がそこに乗るわけですから、迫力は言うまでもありません。
🔥 アックスボンバーのやり方|流れで分解(※真似厳禁)
試合で見るアックスボンバーのフォームを、観戦理解のために流れで分解します。これは「なぜ効くのか」を理解するための解説であり、実践のための手順ではありません。
Step 1:相手をロープに振る
まず相手をロープへ振って、走らせます。反動で相手が戻ってくる勢いを、技の威力に利用するのが打撃系ラリアットの基本です。
Step 2:自分も走り込み、片腕を「く」の字に構える
戻ってくる相手に対し、自分も正面から走り込みます。このとき腕を直角に折り曲げて構えるのがアックスボンバー最大の特徴。ラリアットのように腕をまっすぐ伸ばしません。
Step 3:曲げた腕を相手に打ちつける
すれ違いざま、直角に曲げた腕を、相手に打ちつけます。
Step 4:勢いのまま相手を倒す
正面からぶつかった二人の助走がそのまま衝撃になり、相手はのけぞって倒れ込みます。ホーガンさんといえば、リングインした際に右手の人差し指を掲げて叫ぶ「イチバーン!」も代名詞でした。
⚠️ 再掲・免責:この構造解説は観戦理解が目的です。腕を相手に打ちつける打撃は、頸椎や脳への強い負荷がかかる極めて危険な行為で、実際に他人にかけることは絶対に行わないでください。
🆚 ラリアットとの違い|腕を伸ばすか、直角に曲げるか
「アックスボンバーとラリアット、何が違うの?」――これはこの技でいちばんよく聞かれる疑問です。ここが検索意図の核なので、しっかり整理します。
| アックスボンバー | ウエスタン・ラリアット | |
|---|---|---|
| 腕の形 | 肘を「く」の字(L字)に折り曲げる | まっすぐに伸ばした腕 |
| 代名詞 | ハルク・ホーガンさん | スタン・ハンセンさん |
ざっくり言えば、ラリアットは「腕をまっすぐ伸ばす」、アックスボンバーは「腕を直角に曲げる」。
この2つは「兄弟のような技」でありながら、別物です。世の中の解説ではしばしば混同されますが、腕の形が違う、と押さえておけば見分けられます。
💡 ポイント:ラリアットそのものの仕組みはラリアットとは?やり方・かけ方を5ステップで解説で分解しています。
🗾 なぜ「日本限定の必殺技」だったのか
ここは意外と知られていない、面白いところです。アックスボンバーはほぼ日本限定のフィニッシャーでした。
ホーガンさんといえば、本国アメリカ(当時のWWF)では1980年代に「ハルカマニア」という社会現象を巻き起こした超大物です。ところがアメリカでのホーガンさんの決め技(フィニッシュ・ムーブ)は、アックスボンバーではなくレッグドロップ――ジャンプして、前方に伸ばした脚を相手ののど元に落とす技でした(日本ではギロチンドロップと呼ばれます)。東スポが伝える1984年1月23日のWWF王座奪取の試合でも、アックスボンバーを2発決めたあと、トドメはギロチンドロップでした。
一方、日本の新日本プロレスに来たホーガンさんは、アックスボンバーを試合を終わらせる決め技として振るいました。だから「アックスボンバー=ホーガンさんの必殺技」という強烈なイメージは、実は日本のファンならではの記憶とも言えます。
同じレスラーでも、戦う土俵によって主役の技が変わる。ここにプロレスの奥深さがあると思うんですよね。日本の観客はあの「斧爆弾」に熱狂し、ホーガンさんもそれに応え続けた。国境をまたいで愛された技の、ちょっといい話です。
📺 動画で観る(新日本プロレス公式)
📺 公式「技図鑑」アックスボンバー/タイチ(新日本プロレス公式チャンネル @NJPW)
文章だけで「く」の字の腕の形を理解するのは難しい技です。実際の映像で動きを観るのが最短ルート。新日本の現役選手が、フォームを分かりやすく見せてくれています。
🤠 ラリアットの本家はスタン・ハンセンさん
アックスボンバーの生まれた背景も知っておくと、この技がぐっと立体的に見えてきます。デイリースポーツ「プロレス技50選」は、ラリアートのバリエーションのひとつにアックスボンバーを挙げています。
ラリアートは、ハンセンさんがウエスタン・ラリアートとして開発し、爆発的に流行した技です(デイリースポーツ)。
つまり、
- ハンセンの代名詞はウエスタン・ラリアット(まっすぐに伸ばした腕)
- ホーガンさんの代名詞はアックスボンバー(直角に曲げた腕)
ハンセンというレスラーそのものは【黒船列伝②】スタン・ハンセンで熱く語っています。
💥 1983年・猪木失神KO――アックスボンバーが生んだ伝説
アックスボンバーの名を日本に決定的に刻んだのが、1983年6月2日、蔵前国技館での第1回IWGP決勝、アントニオ猪木さん vs ハルク・ホーガンさんです。
試合は、ホーガンさんのエアプレンスピンの体勢から両者が場外に転落。立ち上がった猪木の背後からホーガンさんがアックスボンバーを見舞い、猪木は鉄柱に激突します。先にリングに戻ったホーガンさんは、エプロンに上がった猪木に、ロープの反動を利したアックスボンバーを叩き込みました。猪木は場外に吹っ飛び、セコンドがリングに押し上げたものの意識はなく、KO負けの裁定(東スポ)。舌を出したまま失神したことから、後年「猪木舌出し失神事件」と呼ばれました。
絶対王者・猪木がまさかの失神KO負け。一般紙でも報じられる大騒ぎとなり、この結末をめぐっては今も様々な見方が語られています。
ウッシが言いたいのは「真相がどうか」ではありません。一つの技が、これだけ語り継がれる事件を生んだという事実そのものが、アックスボンバーという技の格を物語っている、ということです。技の強さは数字では測れない。記憶に残るかどうか。アックスボンバーは、間違いなく日本プロレス史に刻まれた技です。この一戦の主役・猪木については【闘魂列伝⑭】アントニオ猪木で生涯を追っています。
🛡 「食らったらどうなる」――受け方と危険性のはなし
「実際に食らったら体はどうなるの?」も気になるところだと思います。
派手に見える打撃技ほど、実は受け手の協力と技術で成立している――ここがプロレスの奥義です。
⚠️ プロレスの安全は、専門訓練を積んだ選手同士の技術と信頼関係で保たれています。頭部への打撃は、素人が真似れば脳や頸椎の重大事故に直結します。一般の方は絶対に真似しないでください。
❓ アックスボンバーに関するよくある質問
Q1. アックスボンバーの代名詞といえば誰ですか?
A. ハルク・ホーガンさんです。1980年代前半からフィニッシャーとして新日本プロレスの看板外国人として一世を風靡しました。1983年第1回IWGP決勝で猪木を失神KOに追い込んだ技としても語り継がれています。なお、スタン・ハンセンさんの代名詞は「ウエスタン・ラリアット」であり、アックスボンバーとは別物です。
Q2. アックスボンバーとラリアットの違いは何ですか?
A. 腕の形が違います。辞書では、ラリアットは「まっすぐに伸ばした腕を相手の上半身にぶつける打撃技」、アックスボンバーは「腕を直角に曲げて相手に打ちつける変形のラリアット」です(デジタル大辞泉プラス)。
Q3. なぜ「アックス(斧)ボンバー」という名前なのですか?
A. 命名の経緯を書いた出典は見つかっていません。東スポやNumberは「斧爆弾」と表記しています。
Q4. アメリカでもアックスボンバーで試合を決めていたのですか?
A. アメリカでも使っていましたが、試合を決めるのはレッグドロップが多かったとされます(Number)。アックスボンバーをフィニッシュとして使ったのは、日本のリングです。
Q5. アックスボンバーは今も使われていますか?
A. ラリアット系の打撃は現在も多くのレスラーが使う基本技のひとつです。ただし「アックスボンバー」という呼び名・フォームはホーガンさんの個性と強く結びついているため、そのままの形で象徴的に使われることが多い技です。
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🐄 ウッシのひとこと:シンプルな一撃に、全部が乗っていた
アックスボンバーって、技としてはすごくシンプルなんですよね。腕を直角に曲げて、打ちつけるだけ。難しい空中殺法でも、複雑な関節技でもない。でも、そのシンプルな一撃が、猪木失神という事件を生み、ハルク・ホーガンさんという伝説を支えた。
ホーガンさんのすごさは、難しい技をたくさん持っていたことじゃないんです。むしろ決め技は日本ではアックスボンバー、米国ではレッグドロップとシンプル。でも、そのシンプルな一撃に観客の感情を全部乗せる演出力が桁外れだった。営業でも「あれもこれも」と機能を並べるより、刺さる一点に絞ったほうが伝わる。ホーガンさんを観ていると、いつもそれを思い出します。
デイリースポーツは、ハンセンさんが開発したラリアートのバリエーションのひとつに、ホーガンさんのアックスボンバーを挙げています。アックスボンバーには、技以上のものが詰まっていると思うんです。
ハルク・ホーガンさんは2025年7月、71歳でこの世を去りました。日本のリングで放たれたあの斧爆弾を、僕はこれからも忘れません。安らかにお眠りください。それではまた次のプロレス記事でお会いしましょう。マイペースにいきましょう🐄
営業部長のウッシでした。
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⚠️ 再々掲・免責:本記事はあくまで観戦理解・技術構造の解説目的です。頭部・首への打撃を一般の方が他人にかけることは、極めて危険な行為であり、絶対に真似しないでください。
📚 出典・参考(14件)
- コトバンク「アックス・ボンバー」(デジタル大辞泉プラス)(「ハルク・ホーガンの持ち技で腕を直角に曲げて相手に打ちつける変形のラリアット(打撃技)。」2026年10月9日確認)
- コトバンク「ラリアット」(デジタル大辞泉プラス)(「まっすぐに伸ばした腕を相手の上半身にぶつける打撃技。」ラリアットとの違い)
- デイリースポーツ「【11】ラリアート/プロレス技50選」(2016年11月17日)(ハンセンさんが開発、アックスボンバーはバリエーションのひとつ)
- デイリースポーツ「【33】ギロチンドロップ/プロレス技50選」(2016年12月9日)(日本ではアックスボンバー、米国ではレッグドロップで試合を決めていた)
- デイリースポーツ「人気レスラーのハルク・ホーガンさん死去 71歳 必殺技「アックスボンバー」を武器に猪木さんらと死闘 「イチバーン!」とTシャツ破りは代名詞」(2025年7月25日)(死去・71歳、「イチバーン!」)
- デイリースポーツ「ハルク・ホーガンさん死去 「超人ハルク」よ安らかに 「イチバ~ン!」パフォでファン魅了 猪木舌出し失神KOは名場面」(2025年7月26日)(右肘をL字に曲げる、201センチ・120キロ、1983年6月2日の失神KO)
- Number Web「71歳で死去…超人ハルク・ホーガンはプロレスをどう変えたのか?」2ページ目(フィニッシュとして使うのは日本限定、『ロッキー3』は1ページ目)
- 東スポWEB「猪木「舌出し失神事件」で前田日明を〝替え玉退院〟させたのは新間寿さんだった! 90歳故人を偲ぶ」(1983年6月2日の試合経過、KO負けの裁定、一般紙の社会面で報道)
- 東スポWEB「アントニオ猪木〝舌出し失神事件〟はリアルか、それとも… 追っかけドライバーが初証言」(2022年7月10日)(「猪木舌出し失神事件」という呼び名)
- 東スポWEB「「ハルカマニア」誕生の瞬間を目撃! 84年1月23日ハルク・ホーガンWWF世界ヘビー級初戴冠」(2025年8月17日)(米国ではアックスボンバーのあとギロチンドロップでトドメ、「斧爆弾」の表記)
- 週刊プロレス「IWGP失神の3年前、猪木を襲ったもう一つの“エプロン転落事件”!」|BBMスポーツ(第1回IWGP優勝戦の失神事件)
- web Sportiva「ハルク・ホーガンは「でくの坊」からスーパースターへ 元東スポ記者が語る「イチバン」誕生秘話とアントニオ猪木の教え」(2025年2月28日)(初来日は1980年5月、身長201cm、ハルカマニア)
- プロレスラーのハルク・ホーガンさん死去、71歳「黄金時代」を牽引 - CNN.co.jp(死去・71歳)
- 新日本プロレス公式YouTube「技図鑑」アックスボンバー/タイチ(公式チャンネル @NJPW・2026年10月9日に投稿者を確認)
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