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アドブルー不足の現在|2026年10月の状況といつまで
— サラリーマン —

アドブルー不足の現在|2026年10月の状況といつまで

USSIBLOG

※本記事はプロモーションを含みます。

「アドブルーが不足しているって聞いたけど、いまも買えないの?」

「いつまで続くのか、会社としてどう備えればいいのか知りたい」

先に答えを書きます。国の公開資料で確かめられた範囲の話です。

結論:2026年10月11日時点、液体そのものが足りないという国の発表は確認できませんでした
  • 液体の量:国の資料には、2026年7月23日時点で「アドブルーの供給状況を調査し、前年実績の供給が可能と確認(全国規模)」とあります
  • 2026年春に起きたこと:足りなくなったのは液体ではなく、10L・20Lの小口販売に使う容器(BIB)でした。国土交通省は5月、これを「目詰まり」と呼んで対策を始めています
  • その後:国土交通省の相談窓口に届いたアドブルーの相談は、6月1日〜7日の1週間で0件でした
  • 10月の店頭の在庫:10月時点の小売の品ぞろえを示した公的な資料は、見つけられませんでした

つまり「日本からアドブルーが消える」という話ではなく、春に小口の容器で流通が詰まった、というのが資料から読める姿です。

私は20歳でドライバーになり、21歳で営業に移りました。いまは運送会社の営業部長で、営業とドライバーを兼ねています。

この記事では、うわさや予想は書きません。国の資料、業界紙、メーカー公式で確かめられたことだけを、日付つきで並べます。

この記事でわかること

  • 2026年のアドブルー不足は、何が足りなかったのか
  • 2021年の不足と、どこが違うのか
  • いつまで続くのか(公的な見通しがあるか)
  • 不足のときにやってはいけないこと
  • 保管できる期間と、いまできる備え

2026年のアドブルー不足を時系列で確認

⇒ 春に小口容器の流通が詰まり、5月に国が対策を始め、6月には相談が0件になりました。

時期確かめられた出来事出典
2026年3月値上げ前の駆け込み需要と、中東情勢による供給不安が重なり、需要が特にひっ迫トラックニュース(5月22日)
4月21日複数の製造・販売事業者が、10L・20LのBIBの新規受注を停止していると報道LOGISTICS TODAY
5月8日国土交通省が、全日本トラック協会などの団体へ、高品位尿素水などの安定供給について要請経済産業省資料(5月21日)
5月12日国土交通省が関係閣僚会議に資料を提出。BIBの目詰まり解消に着手内閣官房(第7回会議 資料4)
5月21日地方運輸局と地方経済産業局の連携を強めると公表経済産業省資料(5月21日)
6月1日〜7日国土交通省の相談窓口で、アドブルーの相談が0件内閣官房(第10回会議 資料3)
7月23日時点「前年実績の供給が可能と確認(全国規模)」内閣官房(タスクフォース第3回 資料5)

5月12日の国土交通省の資料には、こう書かれています。

「経済産業省によれば、アドブルー、BIBの原料であるポリエチレンともに、平時と同水準での供給が継続」。

その一方で、同じ資料に「小口販売に使用されるBIBの目詰まりにより、これまでどおりの調達ができていないという声が寄せられている」ともあります。量はあるのに、現場には届きにくかった。これが春の実態です。

🐄 小声:「不足」と「目詰まり」は、似ているようで別ものです。打つ手も変わるので、ここは分けて読みたいところです。

8月以降の資料には、アドブルーの記述が見当たらない

国の「重要物資の安定的な供給確保のためのタスクフォース」は、8月26日に第4回、10月2日に第5回が開かれています。

公開されている資料の文字を検索しましたが、どちらにも「アドブルー」「尿素水」の語は出てきませんでした。

新しい不足の発表も、終息の宣言も、調べた範囲では確認できませんでした。

何が足りなかったのか:液体ではなく容器

⇒ 足りなくなったのは、小口販売に使う「BIB(バッグインボックス)」の内袋です。

アドブルーは、尿素を純水に溶かしてつくります。運送会社は、タンクへの給水か、BIBなどの小口販売で調達しています(国土交通省資料)。

LOGISTICS TODAYは4月21日、複数の事業者への取材をもとに、次のように報じました。

  • 液体の供給は続けながら、10L・20LのBIBの新規受注を止めている事業者が複数ある
  • 止めた理由として共通するのは、BIBの内袋(バッグ)の不足
  • 外側の段ボール箱には余裕がある

国土交通省の担当課も、5月の時点で「インタンクへの供給についての相談はない。一方で、大容量の10リットル、20リットルといった商品の不足が発生している」と説明しています(トラックニュース 5月13日)。

5月22日の同紙も、「ポリ容器を使用しない販売方法では、流通の目詰まりは発生していない」と書いています。

メーカーは「つくれている」と答えている

同じ5月22日の記事で、大手メーカーは次のように答えています。

メーカー2026年5月時点の回答(要旨)
三井化学フル稼働で製造しており、前年並み以上の生産
新日本化成原材料の入荷は通常どおり。供給面で問題はない
日産化学製造に問題はなく、増産対応している
三菱ケミカル前年並みの生産状況

ただし同じ記事には、中東から輸入する尿素を原料にしている一部の事業者で、製造に影響が出ている、という関係者の話も載っています。

なぜ起きたのか:2026年と2021年は原因が違う

⇒ 2021年は原料の尿素、2026年は小口の容器と注文の集中です。

2021年〜2022年2026年
足りなくなったもの原料の尿素小口販売の容器(BIB)
きっかけ中国が2021年10月から尿素の輸出を制限中東情勢による供給不安
国の対応国内事業者へ最大限の増産を要請、中国以外からの輸入を増やす目詰まりの解消、前年同月同量を基本とした調達の要請

2021年:原料の尿素が入ってこなくなった

経済産業省の通商白書2022年版によると、中国はアンモニアの生産が減ったことを受け、2021年10月から尿素の輸出を制限しました。

日本は当時、尿素の約3割を中国からの輸入に頼っていたため、尿素水の不足が起きています。国は国内事業者に最大限の増産を要請し、ベトナムなど中国以外からの輸入を増やして対応しました。

2026年:量はあるのに、途中で詰まった

経済産業省は5月21日の資料で、アドブルーを含む物資について「生産メーカー段階までは、前年並みの供給は確認済」としたうえで、「川中から川下への流通過程において『目詰まり』が発生」と書いています。

背景として報じられているのは、次の3つです。

  • 中東情勢:LOGISTICS TODAYは、ホルムズ海峡の封鎖と中国の尿素輸出停止が重なったと報じています
  • 容器の原料:BIBの内袋はポリエチレン製で、石油化学品です(LOGISTICS TODAY)
  • 注文の集中:値上げ前の駆け込み需要と供給不安が重なり、3月は特に需要がひっ迫しました(トラックニュース)

大阪府トラック協会が5月13日に出した文書にも、「買いだめや過度な前倒し発注は需給逼迫の要因となります」とあります。

🐄 小声:不安になって多めに頼む。気持ちはよくわかります。ただ、それが重なると、ふだんどおり頼んだ会社に届かなくなります。

アドブルー不足はいつまで続くのか

⇒ 2026年の品薄について、終わる時期を示した公的な資料は見つかりませんでした。

書けるのは、資料に残っている次の事実だけです。

  • 6月1日〜7日、国土交通省の相談窓口へのアドブルーの相談は0件
  • 7月23日時点で、国は「前年実績の供給が可能と確認(全国規模)」としている
  • 経済産業省は5月21日の資料で、原油やナフサ由来の化学製品は「年を越えて」供給継続可能としている

気になる材料も、1つあります。日産化学は5月の取材に、容器メーカーから「今後、出荷調整がある可能性がある」との連絡を受けている、と答えていました。

容器の先行きについて、その後を追った公的な資料は確認できていません。ここは「わからない」と書くのが正直なところです。

参考:2021年は、見通しが示されてからも時間がかかった

2021年の不足では、経済産業省が12月24日に対応を公表しています。原料の尿素の国内供給量は、2022年1月中に落ち着く見通しとされました(群馬建設新聞 2022年1月25日)。

ただし同じ記事は、原料を製品にするまで1〜2か月かかるため、使う側が落ち着きを実感するまでには数か月かかりそうだ、とも伝えています。

「量の見通しが立つ」と「現場に届く」のあいだには、時間差があります。

不足のときに、やってはいけないこと

⇒ 薄める・水を入れる・規格外の尿素水を入れる・買いだめする、の4つです。

1. 水で薄めない

日産のトラック「アトラス」の公式FAQには、尿素水以外のものが混ざったときや、水などで希釈されたときに、品質異常の警告が出るとあります。

そのまま走り続けると尿素SCRシステムが故障し、警告が出ているときにエンジンを止めると、再始動ができなくなります。

2. 代わりに水を入れない

伊藤忠エネクスは公式サイトで、アドブルーの代わりに水を入れた場合、尿素SCRシステムがうまく機能しないと説明しています。水道水の不純物が詰まりや故障の原因になる、とも書かれています。

3. 規格に合わない尿素水を入れない

トヨタ ランドクルーザーの取扱説明書は、ISO 22241-1に準拠したAdBlueを使うこと、「AdBlue以外の尿素水を補充しない」ことを求めています。

日産の公式FAQも、JIS K2247またはISO 22241の規格に適合した尿素水を使うよう案内しています。

4. 買いだめ・前倒し発注をしない

国土交通省は、事業者に「前年同月同量を基本とした調達」を要請しています。必要な量を、いつもどおりに。これが国と業界団体の一致したお願いです。

なお2021年の不足では、経済産業省が高額転売への注意も呼びかけました(群馬建設新聞)。出どころのわからない品には手を出さないのが無難です。

🐄 小声:「少しだけなら薄めても」は、少しでも駄目です。修理代のほうが、ずっと高くつきます。

いまできる備え

⇒ 保管できる期間を知ったうえで、必要な量をいつもどおり持つ。これに尽きます。

保管できる期間は、温度で変わる

伊藤忠エネクスの公式サイトには、ISO 22241に基づく保管寿命(シェルフライフ)の表が載っています。

保管温度保管寿命
10℃以下36ヶ月
25℃以下18ヶ月
30℃以下12ヶ月
35℃以下6ヶ月

暑い場所に置くほど、使える期間は短くなります。大量に抱えても、夏の倉庫では長くもちません。

置き場所の決まり

  • 容器を密閉し、直射日光の当たらない、換気の良い冷暗所に保管する(トヨタ取扱説明書)
  • 車内に放置しない(同上)
  • 凍結が始まる温度は-11℃(三井化学)
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販売ページには、尿素32.5%・純水67.5%、ISO 22241とJIS K2247-1の品質規格に適合、と書かれています。箱を開けるとノズルが入っている形です。
アドブルー 20L 箱入り・ノズル付き
アドブルー 20L(箱入り・ノズル付き)
補充の回数が多いトラック向け。まとめて置いておく1箱に。
アドブルー 10L 箱入り・ノズル付き
アドブルー 10L(箱入り・ノズル付き)
乗用車やハイエースなど、タンクが小さめの車向け。置き場所を取らない大きさです。
価格・在庫は変動します。自分の車に合う規格かどうかは、取扱説明書でご確認ください。

手に入りにくいときの動き方

大阪府トラック協会の文書は、調達に支障が出たら、まず供給事業者に状況を確かめ、必要に応じて相談窓口を使うよう案内しています。窓口は各地の運輸局です。

国の聞き取りには、整備事業者のこんな声も残っています。

「ポリ容器の小口のアドブルーは入手しづらい状況にあるが、近くのガソリンスタンドで補給できている」(第9回関係閣僚会議 資料3)。

箱が無ければ、スタンドで入れる。調達の道を2つ持っておくと、片方が詰まっても動けます。

警告灯が点いたら

残量が減ってからの動き方は、別の記事にまとめました。エンジンを切ってよいかどうかで、結果が大きく変わります。

営業部長として思うこと

今回の資料を読んで残ったのは、「量が足りない」と「届かない」は別の問題だ、という一点でした。

うわさが先に走ると、注文が一か所に集まり、本当に届かなくなります。数字と日付のない話は、判断の材料になりません。

営業の仕事も同じです。20年目の結論は別の記事に書いています。

🐄 小声:「らしいよ」で動くと、たいてい高くつきます。営業でも、ハンドルを握るときでも同じです。

よくある質問

Q. 2026年10月現在、アドブルーは不足していますか?

A. 2026年10月11日時点で、液体そのものが足りないという国の発表は確認できませんでした。国の資料では、7月23日時点で「前年実績の供給が可能と確認(全国規模)」とされています。10月の店頭の在庫を示した公的な資料は、見つけられませんでした。

Q. いつまで続きますか?

A. 終わる時期を示した公的な資料は見つかりませんでした。6月1日〜7日には、国土交通省の相談窓口へのアドブルーの相談が0件になっています。

Q. 水で薄めて使ってもいいですか?

A. いけません。日産の公式FAQによると、水などで希釈されると品質異常の警告が出て、そのまま走り続けると尿素SCRシステムが故障します。

Q. どのくらい保管できますか?

A. 温度で変わります。伊藤忠エネクスの公式サイトの表では、25℃以下で18ヶ月、30℃以下で12ヶ月、35℃以下で6ヶ月です。

Q. 2021年の不足と同じことが起きているのですか?

A. 原因が違います。2021年は中国の輸出制限で原料の尿素が足りなくなりました。2026年は、国の資料によると液体は前年並みで、詰まったのは小口の容器と流通です。

まとめ

  • 2026年10月11日時点、液体そのものが足りないという国の発表は確認できなかった
  • 2026年春に詰まったのは、10L・20Lの小口容器(BIB)
  • 終わる時期を示した公的な資料は見つからなかった
  • 薄めない、水を入れない、規格外を入れない、買いだめしない
  • 保管できる期間は温度で変わる。必要な量を、いつもどおりに持つ

状況が動いたら、この記事の日付と表を書き直します。マイペースにいきましょう🐄

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※AdBlue®はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。


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